六十三階 ページ13
国王はヴィデルという名の男を見て表情を和らげたあと、「他のものは下がれ」と通路近くで控えていた者たちに命令した。
控えていた付き人や軍人たちは浅く頭を下げてお辞儀をし、静かに退室していく。
「君も下がってくれたまえ。彼と二人きりで話をしたい」
側近の軍人に目を移してそう言えば軍人は指をそろえた手で胸にもっていき浅く礼をして退室した。
他の者たちがいなくなったことを確認した国王はヴィデルの方を向いて「さて…」と話を始めた。
「国法違反者の後始末は終えたようだな。相変わらず仕事が早い」
国王は満足そうな表情で目を細めれば、ヴィデルはそのままの体勢で顔も上げずに「お褒め頂き、誠に感謝いたします」と言った。
国王は彼に直るように声をかければ、ヴィデルは立ちあがって国王の顔を見た。
ヴィデルと同じ歳か、年上あたりの若い国王で白髪まじりの灰色の髪で前髪は上げられている。
国王は真面目な表情をしているヴィデルを見て吹き出した。突然笑い出したものだから、ヴィデルは片眉を上げて「如何なさいました」と静かに聞いた。
「いや、相変わらずだなと思ってな。昔の馴染みなんだ、二人の時は友人として話をしようと言っただろう？」
国王とヴィデルは幼い頃からの幼馴染みだった。王族生まれの彼はb国の城下町で暮らしていたヴィデルと出会い、そこから仲が深まったのだ。
それを聞いたヴィデルはため息をつきながら肩をおとし「本当にお前という奴は…」と苦笑した。
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おマロ(プロフ) - あらばさん» コメントありがとうございます。いつでも何度でもコメントしてくださって構いませんので是非遠慮せずのお書きください。応援のお言葉誠にありがとうございます。 (2020年1月10日 10時) (
レス) id: 061e4a875f (このIDを非表示/違反報告)
あらば - 続編、おめでとうございます。俺は短い文をコメントに送ることが多いです。返信(？)して貰えるのはとても嬉しいです。応援してます。更新、楽しみにしてます (2020年1月10日 0時) (レス) id: f15d6ec153 (このIDを非表示/違反報告)
おマロ(プロフ) - ルインさん» コメントありがとうございます。BGMを聴いてくださり、ありがとうございます。機会があれば、ぜひBGMと小説の組み合わせに関してのご感想もよろしくお願いします。引き続きお楽しみくださいませ (2020年1月6日 19時) (レス) id: 061e4a875f (このIDを非表示/違反報告)
ルイン(プロフ) - 大好きで…ただただ、大好きです…BGMなんかも最高です!!本当に小説を作ってくださってありがとうございます!! (2020年1月6日 17時) (レス) id: 921896023c (このIDを非表示/違反報告)
おマロ(プロフ) - あむんとぐだっとさん» コメント誠にありがとうございます。そう言っていただけるととても嬉しく思います。引き続きお楽しみくださいませ。 (2020年1月4日 15時) (レス) id: 061e4a875f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おマロ | 作成日時：2020年1月4日 10時
