四階 ページ5
まだ私が20、30の頃の話になる。当時はそこら辺にいる旅人たちと同じように絶景や冒険を目当てに旅をしていた。
ある時、f国からa国の船便に乗り海を渡ろうとしてな。その時に濃霧に見舞われたんだ。
あまりにも霧が濃かったものだから、その船は岩に激突して沈没した。
私はその前に運良く小船に乗って大きな船から離れていたから死ぬことはなかったよ。
だがな、小船に乗っても状況は変わらない。私は小舟をひたすら前に進めた。
どこの方向に向かっているのかなんて考えている暇もなく、ただただ霧から離れた場所に向かいたかった。
小舟を進めて大分時間が経ったが霧は更に濃くなるばかりだった。
『ああ、私は一生この霧の中で彷徨い、人生が終わってしまうのか』と思った時だ。
ふと横を見れば、黒い円柱の影が目に映ったんだ。
気になった私は小舟の方向を変え、その影の方へ船を進めれば…
黒いレンガで積み重ねた大きな塔が存在していた。
もちろん地図には記載されていない。何もない海にこんな大きな塔があるだなんて思ってもいなかった。
黒い塔に入れば、小さな船着場とまではいかないが、小舟を止められる場所まで来る。
小舟が動かないようにロープを黒い鉄柵に結び、階段に足をつけて降りた。
よく見れば、塔は海底の奥深くまで続いているようでな。海面は不思議と透明で見知らぬ魚も泳いでいた。
上を見上げれば塔は相当上の方まであって壁側に階段があって螺旋状に続いていた。
興味本位で階段を登っていくと壁にある蝋燭が一人でに火が灯り、足元を良く照らしてくれた。
階段をひたすら登ってふと下を見れば小舟を止めていた場所は見えなくなっていたが、上を見ればもう少し上がれば複数の扉があるようだった。
扉のところまで来た私は近くの扉を開けようとした時、目の前の扉が開いた。
そこから出て来たのは、全身に黒を纏い、古い本を抱えた少年だった。
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ウルティア - 本物に小説みたいな進め方で、少し話を変えたりしているから、読みやすくてすごく良かったです！ 言語を調べてみたりすると、一つ一つ意味があって面白かったです！話の途中にイラストを載せていたりとかしていて、とても良かったです！ (2020年10月10日 16時) (
レス) id: ed5449c75f (このIDを非表示/違反報告)
おマロ(プロフ) - あろはさん» コメントありがとうございます。言語を調べてくれてとても嬉しいです。引き続きお楽しみくださいませ。 (2020年1月5日 0時) (レス) id: 061e4a875f (このIDを非表示/違反報告)
あろは - 初めまして この話は不思議で興味深くてとても良かったです。それに言語を調べてみると「私はあなたの幸せを願っています」などあってとても不思議でした！これからも頑張ってください！ (2020年1月4日 23時) (レス) id: 463385cc96 (このIDを非表示/違反報告)
おマロ(プロフ) - 我々だ大好き!さん» コメント誠にありがとうございます。読者の皆さんにも楽しめるように工夫したので、言葉を調べてくれてとても嬉しいです。引き続きお楽しみくださいませ。 (2020年1月4日 12時) (レス) id: 061e4a875f (このIDを非表示/違反報告)
我々だ大好き!(プロフ) - 凄いですね！ウルドゥー語かと思い翻訳してみると、一つ一つ意味があって面白いです！投稿頑張って下さい！ (2020年1月4日 12時) (レス) id: 33a2dbe98a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おマロ | 作成日時：2019年12月25日 20時
