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電子信号08:New Song Making ページ16

設備が整い次第、移植媒体の訓練を始めることになり、部屋に戻ったAは夕食の時間まで曲を作ることにした。

HMを複数開き、様々な種類の楽器を選んで作曲を始める。

ピアノとシンセサイザーの音調を手で操作し、大まかに作る。それができたらビートを加えてリズムをつけて、更に自身の歌声を録音して挿入させる。

ある程度できたら試しに曲を流して確認する。室内に音が大きく響き、Aは目を閉じて静かに聞く。

(……何か足りない)

Aは目を開き、納得いかないといった表情で曲を止める。

すると、扉がノックされ「A?」とロボロの声が聞こえた。Aはデータを保存してHMを閉じ「はい」と返事をして扉を開けた。

「どうしたの?」

rb「あ、いや…ここを通ってたらな、聴き慣れん音楽がAの部屋から聞こえて来たから気になってな…」

ロボロは頭を掻きながら俯いてそう言うと、音漏れしていたことに気付いたAは「ごめん、迷惑だった?」と聞いた。

rb「いや!そんなことないで!その…ええ曲やなって思っただけや!」

ロボロは手を前に出して大きく振ると、Aは口元を緩めて「そっか」と嬉しそうに言った。

「ロボロも一緒に作る?さっきの曲、まだ完成してないんだ」

rb「へ…え、ええの?」

ロボロは頬を微かに赤くさせて聞くと、Aは頷いた。

rb「じゃあ…やってみようかな」

「わかった。入って、一緒に作ろう」

Aはそう言ってロボロを部屋に入れ曲作りを再開した。

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作者名:おマロ | 作成日時:2019年12月3日 21時

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