出会いは ページ2
丸山side
その日、なんでか忘れたんやけど
絆創膏を貰いに行った。
このかた病気なんてせずに保健室とは
関わりのない人生やったから笑
よお分からん緊張はしとった。
ｺﾝｺﾝ…｢しつれーしますー。｣
「………。」
なんも返事なくて
勝手に入ったらだめなんかなーとか考え
とったけど。
いっこうに返事ないから
思い切って入った。
ほんなら、
「ーｽｰー」
日当たりのええ机にうつ伏せになって
爆睡してる先生。
えーと、名前なんやったっけ…
山田？ちゃうな、や…安田先生や！
顔も思い出せへんわ。
「安田先生ー、起きて下さいー」
肩ゆすりながら声変えてもなかなか
起きひん。
うーん、困った…
よしｯ、こーゆー時の為の必殺技ｯ!!
「ﾌｩ〜〜」
耳に息を吹きかける♪
「ﾋｬｧｯ!?」
………
なんや今の可愛ええ声。
安田先生って女やったんか？
「びっくりしたぁ〜、て、うわぁｯ!!」
あ、男や。
「いつからいたん!?ごめん、寝てもうて…」
なんや、なんやなんやなんやなんや。
この人、可愛すぎひんか。
男やんな？
「ど、どうしたの？？」
上目遣いはあかんやろ…
「しｯ、失礼しましたｯ!!」
「え、ちょ、」
鼓動がうるさい。
体が熱い。
勢いのまま飛び出してきてもうたけど、
これが俺の恋の始まり。
でも叶う訳ないやん。
先生やし、男やし。
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作者名：大倉 林檎 | 作成日時：2017年4月23日 18時
