ぜーろ ページ2
新「なんだ…なにかが引っかかる…」
「なぁなぁ、見ろー綺麗に並んでるだろー？」
新「…あぁそうだな。……………っ！」
「これをこうして…もしここにある青ビンが落ちてったら…
新「そうか…！だからあの時音がしたんだ…！ナイス弥！行くぞ2階だ！！」
「へーい」
先を走る新一に続いて急な角度になっている階段をせっせと駆け上がる
俺と新一は幼馴染ではない。小4のとき、でっかい御屋敷で丸1週間を使った大規模なゲームが開催されていた。そこには探偵業の人たちが大勢集まって得意の推理を披露したり後半のシャーロック・ホームズ企画で新しい本を非売品で優勝者にプレゼントとかなんとかーっていうのに参加してて、そこであいつの答えを導いてやったときからなぜか気に入られて仲良くなった。
おれ？別に探偵業してないよ。
ただ御屋敷の女将さんと親戚だったから手伝いに行ってた。おん、それだけのはなし。
「さすが名探偵…！」
「すごい新一！」
「…時…分…………で逮捕！」
歓声やサイレンの音で我にかえった
むかしのこと思い出してる間にいつの間にか推理ショーが終わって犯人が捕まったようだ
蘭ちゃんと話してた新一がこっちに向かってくる
なにー？夫婦仲良く喋ってなよ
新「弥さんきゅ、助かったぜ」
「おれ何もしてないよ」
蘭「さすが名相棒ねw」
クスッと笑う蘭ちゃんになにそれ…って思った
名相棒？そんなこと言われるようなことしてないけど…
まぁいいかいつも通りだ
制服の胸ポケットに手をいれ錠剤を1つつまみ出す
蘭ちゃんにお水あるよってペットボトルを渡される
すげぇ…いつも用意周到なんだよなぁ
よかったな新一、いいお嫁さんなれるぞ蘭ちゃん
舌にのせた錠剤をグッと水で流し込んだ
視界のすみに赤いものが見えチラッとそっちに目を向けたら新一と目が合った
「なんだよ？」
新「あっあぁほら行くぞ弥！蘭！」
蘭「えっ！新一！待ってよー！」
…おれなんかしたっけ
怒ってんの？蘭ちゃんと話してたから嫉妬か？
「えっ2人とも待ってって」
さっさと歩いてく新一とそれを追う蘭ちゃんに困惑しながらも置いていかれたくないから2人を追っていく
この日は解散するまで新一は目を合わせようとしなくて、弥はそんな新一に意地でも目を合わせにいった
蘭「ってことがあってねぇ、そのときはまだ新一は弥くんに告白してなかったの。少ししてから告白したみたいなんだけど…彼…その頃にかな姿を消しちゃった…」
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作者名：空白文字 | 作成日時：2022年12月3日 3時
