試験 ページ44
黒翅の扱いやら六式やらを磨いていって4日後
短くなった髪に黒いピアス、さらしをまいて気合いを入れる
私は特殊演習場で現在の少将と向かい合っていた
セ「では、Aの昇進試験を開始する。事前に言っていた通り、武器、能力の使用は自由だがきちんと加減するように」
セ「では…………始め！」
私は合図と共に黒翅を抜き、まずは武装色を纏わせない状態で距離をつめ、切り傷で済むくらいの力で斬りつける
相手は流石に少将だけあって見聞色で避けていくが、その先を私は読みに行く
相手の頬に一筋赤い線が入った。ということは少なくとも自然系ではない
それを判断すると同時に攻撃がくる気配を感じとり、居たところから大きく後ろに飛ぶ
私が今までいた所には、深く爪痕が残っていた
…爪痕？
見ると少将の姿がクロヒョウの獣人に変わっている。
なるほど、動物系か
少将は先程とは比べ物にならない速さで距離を詰めてくる。私は黒翅をしまうと繰り出される強化された体術を一つずつ避け、受け止めていく
しばらく膠着したあと、同時に距離を取った
次もまたあのスピードで来るだろう。それを利用して…
読み通り、少将はものすごいスピードで突っ込んでくる。私は黒翅を"鞘ごと"抜き、突き出されている爪を腰から体を折って避け、相手の懐に入り込んで黒翅を鳩尾に入れる
しばらく動きが止まり、数秒後
_____ﾄﾞｻｯ
少将が倒れる音がして、私は屈んでいた背筋を伸ばした
まあ、あのスピードで鳩尾をくらったら私の力も相俟って気絶するだろう
セ「止め！！Aの勝利！A、合格だ。お前を少将に任命する」
「…………！！っし！」
私は込み上げてくる喜びに小さくガッツポーズをし、元気よく答える
「はい！！！」
ガープ「よおA！よくやったのう！！」
「じいちゃん！！」
いつのまにか居たじいちゃんに満面の笑みでピースサインを送った
セ「よし、A。昇進の件で後で話がある。元帥室に来てくれ」
センゴクさんはそう言って演習場をあとにした
私は黒翅を腰に戻す
試験が、幕を下ろした
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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作者名：忘れ雪 | 作成日時：2018年2月23日 22時
