【MHA】紅音の翼 5【轟焦凍】 (ページ40)

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紅音色。192 ページ40

そうこうしているうちに焦凍とイナサの前にギャングオルカが立ちはだかり、焦凍は慌てて身構えた。

けれど実際にギャングオルカが攻撃したのはイナサ。
「邪魔な風だ」なんて言いながら上空に居るイナサに向かって音波を飛ばす。

慌ててよけようとしたイナサに向かって飛んできたのはサイドキックの人達のセメントガン。それに阻まれて回避出来なかった彼に音波が直撃した。
その光景に、頭が沸騰したように熱くなる。

『イナサ！！』

「紅音さん！後ろ！」

緑谷の声が聞こえて、慌てて炎の壁を形成して振り返る。
そこにはセメントガンを打ったサイドキックの人の姿があった。
セメントは炎の壁に阻まれて消えたみたいだ。

そうだ...焦凍もイナサも、雄英から推薦を貰ったくらいの人だ。私が心配することじゃない。
今は敵を制圧しつつ、避難の手助けをするべきだ。

そう意気込んだ瞬間、避難する人達に向かっていくサイドキックの人達が見えた。
慌ててそちらに向かおうとすると急に地面が割れて、サイドキックの人達が足止めされていた。
誰かが足止めしてくれたんだ…なら私は目の前の人を処理するだけ！

向かってきていた複数人のサイドキックを、一瞬で形成した無数の黒炎の武器で迎え撃つ。
私との距離が近ければ近いほど精度が上がるそれは、寸分違わずサイドキック達を貫いていく。
とはいえ痛みはないし血も出ないけどね。衝撃で吹っ飛んでるだけ。

向かってきたサイドキック達の制圧を完了したところで周囲を見渡す。
すると先ほどまで居なかった増援の姿があり、中には雄英の皆の姿も。

はやく皆の応援に行かなくちゃ...！
そう思って1歩踏み出したその瞬間、ビーーッ！とけたたましい音が響いた。