【MHA】紅音の翼 5【轟焦凍】 (ページ14)

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紅音色。166 ページ14

ほら、仏壇持ってくるわけにも行かなかったし、墓参りもそうそう行けないだろうからさ。

立ち上る線香の細い煙と、隅に置かれたテーブルに並ぶ2人の写真を見ながら、やや気まずそうに言う響香ちゃん。
別にそんな顔しなくたっていいのになぁ...もう吹っ切れたわけだし、と思わず苦笑した。

「忘れかけた頃にぶち込まれるこのネタ、心めっちゃ抉ってくる」

「お前...そーいうとこだぞ...」

「轟...絶対幸せにしろよ...」

「言われなくてもそのつもりだ...」

『えっなんで皆泣いてんの...？待って話についていけない』

オロオロしてたら女子陣+焦凍に抱きしめられてよしよしされた。
なんでさ＿＿＿＿＿！？

そんな感じでまあ私の部屋も終わって、次は梅雨ちゃん…と言いたいところだけど、梅雨ちゃんは体調が悪いらしい。
けどソレを教えてくれたときのお茶子ちゃんの顔が妙に神妙で、胸がざわついた。

焦凍達男子勢にも梅雨ちゃんの体調が優れないことを伝え、次はとうとう最後、百ちゃんのお部屋となった。

「それが…私見当違いをしてしまいまして…。皆さんの創意溢れるお部屋と比べて…少々手狭になってしまいましたの」

そういって扉を開いた百ちゃん。百ちゃんのお部屋はなんかベッドの存在感がヤバいお部屋だった。確かに少々…じゃない、結構手狭な感じ。

「でけえー！！狭！どうした八百万！」

「私の使っていた家具なのですが…まさかお部屋の広さがこれだけとは思っておらず…」

『oh......』

お嬢様、恐ろしい…と自分を棚に上げながらぼんやり思った。

お部屋巡り終了後、私達は談話スペースにやってきて、部屋王の投票を行った。
投票が終わったところで、三奈ちゃんが急に司会者みたいなノリで喋り始める。

「えー、皆サン投票お済みでしょうか！？自分への投票はなしですよ！？
それでは！爆豪と梅雨ちゃんを除いた…第1回部屋王暫定1位の発表です！！」

え、第2回あるのこれ。
一瞬チベスナ顔になった。

「得票数5票！圧倒的単独首位をたたき出したその部屋は＿＿砂藤力道ー！！！」

「はああ！？」

ちなみに全部女子票で理由はケーキが美味しかったからとかなんとか…
え、私？焦凍にいれたけど。
なんだかたくさんはしゃいで疲れてしまった。明日もきっと疲れる、もう寝よう…

『(なんだかんだ言って楽しみなあたり、私もまともに戻ったんだなぁ...)』

そんなことを思いながら、目を閉じた。