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凪は私にとって大切な幼馴染





私の……唯一の理解者であり
ずっと1人だった私にとって
たった1人の家族のような存在





凪「A?どうしたの」




帰り道、早く帰ってゲームをしたいだろうに
今日は珍しく「寄り道しよ」なんて言うから



凪の後ろをついて歩いた
ここは……凪とよく会っていた場所。
家から抜け出して……よく凪に泣きついてた




凪「A?」




あの頃は生きている理由も
生きていく理由もなかった



だけど
自分の存在が許せなくて泣いていたあの頃とは違う



私が私であるために、
私が私を好きになれるように



頑丈に繋ぎ止められていた鎖を外して
あの檻から抜け出した




私は、両親(あいつら)の人形じゃない
私は……兄貴達(あいつら)を輝かせる為の道具じゃない




私の居場所は私が決める



いまの私がここにいられるのも
好きなことして過ごしてられるのも
凪と一緒にいられる当たり前の日常が
いつまで続くかなんて……分からない



ふと気を紛らわすために付けたテレビに……兄貴が映ってた




あいつは、最後に会ったあの日から
変わらない冷たい瞳をしていた



小さい頃、優しかった兄貴は
サッカーの才能を認められ、世界へと飛び立った



だけど、帰ってきた時には
優しい兄貴はいなくなっていた



私の人生を狂わせ、全てを手に入れたくせに
兄貴がいなくなった後、親の期待に応える為に
必死こいて築きあげてきたものを
あいつは……「つまらない」と、私を突き放した



嫌いだ、
あいつも……あいつを変えたサッカーも



大嫌いだ……
全部、全部無くなっちゃえばいい





A「サッカーなんてしないよね……誠士郎」




その言葉を聞いた凪は
ポンポン……と頭を撫でる




凪「約束したっしょ?
俺はAとずっと一緒にいるって」






" A、俺と一緒にいこう。
大丈夫……これからは俺が守ってあげる "





A「うん…………」





私は、凪がいれば他に何もいらない






凪side

Aとは、覚えてないくらい前からずっと一緒だった



めんどくさいことは嫌いだ
だけど俺の日常にAがいないのは
めんどくさいことより嫌いだ



あの日、Aが初めて俺に見せた弱い部分



ずっと1人で戦ってたのに
俺は一番近くにいたのに
なんで気づけなかったんだろ



" もうヤダ…………助けて……誠士郎 "


本当に辛い時
" 凪 " じゃなくて" 誠士郎 "って呼ぶのに

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咲夜(さくや)(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (9月28日 21時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年12月10日 16時

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