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ねぇ、凪……私さ
今でも覚えてるの




"A、どうしたの"




私を呼ぶ君の声



小さい頃、
君が好きだと言ってくれた私の面影はもう何処にもなくて




" 凪も私から離れていっちゃうの? "



悲しそうな顔に、
なんであんな事言っちゃったんだろうって…
自分でも分からないけど、怖かったから



君が離れていく事が何よりも怖かった




" 俺をあいつと一緒にしないで。
Aが俺を必要としてくれるなら、俺はずっと傍にいるよ
お願いだから、俺のいない所で泣かないで "







そうだ、そう言ってくれたのは凪だ
他の誰でもない……君なんだよ。





そんな大切なこと、忘れていたのは
私にはいつも余裕がなかったから





先を見ようとしない悪い癖が時折私を苦しめる






ずっと怖くて見れなかった
本当の気持ちを伝えたら、君が...
君が離れてしまう気がして言えなかった




私のいない、知らない場所へ行ってしまえば






" 凄いぞA、俺とサッカーしろ "


" 俺は先に行く。お前も来い、絶対だ。"






行ってしまえば






" 失せろ。俺の人生にお前はいらねぇ "






私は何もできないから







玲王「え、おい泣くなよ...
さっきのは流石に言い過ぎた、悪い」









" Aは泣き虫だから、俺が守ってあげないと "





私の名前を呼ぶ声が聞こえて振り返ると
そこには、あの頃のまま…
あの頃と同じ眼をした君がいた




優しい温もりが私を包む
その大きな背中に腕をまわして、強く抱きしめた




心の中で何度も呼んだ、君の名前
言葉にして、何度も……




ずっと苦しかった




誰かといても、いつもどこか寂しくて
嘘の言葉で自分を守ってきた





私はあの頃から変わらないモノを探してる







凪「お願いだから、俺の前から...いなくならないでよ
もうどこにもいかないで……A」







そう言って
私を抱きしめる凪の手が微かに震えていた




耳元で聞こえた言葉に、堪らず涙が零れた






雪が降ったあの日、
君は私に手を伸ばしてこう言ったの







" 帰ろう、A "







ねぇ凪、恥ずかしくて言えなかったんだけどね
あの言葉凄く嬉しかったの



私の為に怒ってくれた事も、嬉しかったんだよ




思い出すのは、君との記憶ばかりで
当たり前の日常も、君がいれば幸せな思い出に変わってく





欲しかったのは、誰かからの愛





いつだって "それ" は、凪が与えてくれるもの

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咲夜(さくや)(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (9月28日 21時) (レス) id: f2b60f62ba (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年12月10日 16時

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