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鶴蝶「イザナは_」



A「イザナには、幸せになって欲しい。
でも私は、その場所にいちゃダメなの
どう足掻いたって5年前(あの頃)には戻れない…
だからもう忘れるよ。」




視界が涙でぼやける
あぁ、ダメだ泣きそう…




気付かれない内に帰ろうと
逃げるように、この場から走った





蘭「どこいってたんだよ」



竜胆「帰んぞー」





2人の姿を見かけた途端
安心したのか、堪えていた涙が溢れた






鶴蝶「A!!待てって!」





後ろから聞こえたのは
私を追ってきた鶴ちゃんの声




力強く掴まれた腕が痛い。
振り解けない、逃げられない




覗き込む鶴ちゃんから目を逸らしたのは
鶴ちゃんの真っ直ぐな目が私の心を揺るがすから




折角、決意した思いが崩れそうで怖いから







鶴蝶「A、オマエ、
イザナの事好きなんだろ!?
だったら……だったら尚更離れちゃダメだ!」






突然の告白に
蘭ちゃんと竜ちゃんがフリーズする





鶴蝶「オマエが今1番しなくちゃいけないことはイザナから離れる事じゃねぇ!
イザナの傍にいる事だろ!」





腕を振りほどくと
鶴ちゃんは驚いた顔で私を見つめた






A「いい加減にしてよ、私はもう」






傷つきたくないの






鶴蝶「イザナを変えられるのはAだけだ。」





A「やめて、」





聞きたくない、





鶴蝶「頼む、A…イザナを、救ってくれ…」








そう言って頭を深く下げる
雨は降っていないのにアスファルトに滲んでいく小さな跡



柄にもなく震えている身体、彼は涙を流してた。






鶴蝶「俺はイザナに救われた
だけど俺は、、あいつのために…
何も……出来ない…」






鶴ちゃんはずっと抱えていたんだ
私が思うよりずっと、ずっと前から






私がこれからする決断は
勢いとか、同情では選べない




怖いよ、だけどもう逃げたくない







A「天竺に入る」







その言葉を口にした瞬間、
鶴ちゃんは勢いよく顔を上げた






蘭「おいおいおい、何言ってんだ!?」




竜胆「正気か?」





予想外の事態に狼狽える兄達に
呆然と立ち尽くす鶴ちゃん







A「勘違いしないでよ、鶴ちゃん
私はまだ、イザナを諦めきれないだけ。」







" 修羅の道 " だろうがどこへだってついていく







覚悟は出来た。
私はもう二度と離さない









A「今度は私がイザナを救う番。」

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(プロフ) - 和凛さん» ありがとうございます!頑張ります! (2022年10月3日 22時) (レス) id: 6789a4b1bf (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 朝はパンよりご飯派さん» ありがとうございます! (2022年10月3日 22時) (レス) id: 6789a4b1bf (このIDを非表示/違反報告)
和凛 - 初めまして!続き頑張ってください。 (2022年8月30日 23時) (レス) @page9 id: aabcab5ba8 (このIDを非表示/違反報告)
朝はパンよりご飯派 - がんばれ!٩( 'ω' )و (2022年8月25日 23時) (レス) @page9 id: 913863b25c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 華さん» 華さん!こちらこそコメントありがとうございます(๑♡ᴗ♡๑) (2022年6月22日 22時) (レス) id: 6789a4b1bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年5月22日 17時

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