白雪の義理の妹は緋色の瞳の黒猫

42話 ページ16

アリスside

『( あれじゃない？ )』

オビ「( 多分あれ )」

寒い中木を渡りまくってやっと見つけたそれらしき賊

大量に積まれた武器と薪を側に置き、呑気に酒を飲んでいる

兄と目で会話にしながら様子を伺う

『( ゼンに報告しに戻る？ )』

オビ「( そうしようか。勝手にやったら怒られそうだ )」

物音を立てないようにその場をそっと離れ、砦に戻る

『 酒なんて飲んじゃってさ

馬鹿だよねぇ、早めに離れたら助かったかもしれないのに 』

オビ「 いや離れられたらダメでしょ 」

それはまぁ……うん()

目線を少し斜め下に下げる

『 …白雪大丈夫かな 』

オビ「 えっ、無視？

しかもそれもう五回目なんだけど 」

兄さんうるさい(理不尽)

まぁそれは置いといて…

本当に大丈夫だろうか

白雪の身に何かあったらと考えると鳥肌が立つ

…外にいるからか()

鳥肌とまではいかないが、心配なのは事実

柄ではないが祈る事しか出来ない

『 はぁ…白雪大丈夫かな 』

オビ「 十回目…そんなに心配？ 」

『 そりゃそうだよ

あの子は私の唯一の光で大切な子なんだもん

…泣かせたら許さない 』

オビ「 そんな事する風に見える？ 」

『 うん 』

オビ「 …… 」

やめて

兄さん鏡みた方がいいよ

凄い顔してるから()

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