ハリーポッター ◆ ～憐憫のサターン～ (ページ37)

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〜場面転換〜

暗転

　

　

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〜ボグワーツ〜

保険室。マダムポンフリーの保険室、澄み渡る空気が寒く感じ、素肌の汗が余計に寒さを加算し、ネグリジュの生地が薄く、ベッドの毛布を被り絡まる。包み込む、しとしとと、ふる雪、牡丹雪(ぼたんゆき)、きらきらと舞う真っ白な結晶が美しく見える。
ーーー今を生き、息が吸えている事実に驚くが、ハリーはもう眠気に負けた様子。

クッデッチに選別され世の常の【シーカー】に任命された。あの彼(ハリー)さえも今回の事件はさすがに答え、
しんどく、精神的に打ちのめされた重さは想像以上だ。

男性よりも女性は精神的に強く、キャパシティが広い。
あらゆる角度から「同調」を受けやすいが、村社会的で密度が高い女社会の中で生き抜く為の世処術だ。ただ今回の事件は事件性は「精神的な面が多く、物理的攻撃はない」。死者も出ず、ある意味「静かな嵐」が過ぎただけ。

ーーーーー揺らぐ事が多いし、精神世界の城が土砂崩れへとなっていく。
ぶつかりやすい壁・精神面的なものだろうから城の工事を取り組みはじめた。

ハリー「・・・・・・(すやすや)」

穏やかな吐息、穏やかな睡眠。ハリーの落ち着いた寝顔に幸福感、多幸的、紅茶の葉っぱの匂いを嗅いだような匂いが外から漂ってくる。この一瞬一瞬、噛み締めて生きる。

ヴォルデモートが完全復活すればあぶない、あの日、夢の中で【真っ白な世界】の【駅】が登場し、駅のプラットホームで立ち、汽車を待つ自分を見つめた。あれは【未来】の自分なのだろか、海の中、川の中の線路、薄く汚れた床、待合椅子の下に、こんがり焼けた匂いが漂い、香りは死腐、動物の死骸のような匂いだ。その匂いの正体は、
【赤ん坊】だ。痛々しい身体で皮膚の皮がすべて剥がれ、
血が滲み出る、皮膚が薄く乾燥し、肌と肌の皮膚が合併(がっぺい)し、粘膜のような成分を噴射し、爛れた肌。
焼けた身体。この身体の持ち主は【トム・リドル】だ。

ーーあのプラットホームで青年姿のトム・リドル

蛇男が変わりなく殺人鬼で嫌な安心感がある。

けど【ダンブルドア】に報告、理由書と報告書を制作し、嘆願(たんがん)書も提出予定だ。

嘆願書の理由は、ボグワーツの安全性が揺らぎ出す暗示がある。
トラブルの詳細を確認し、事例の一つで述べてほしい。学園は【閉鎖性】が高く、極めて都合が悪い分野は伏せ、蓋を閉じる事が出来、塗り替えられる額面的な攻撃もある。