ハリーポッター ◆ ～憐憫のサターン～ (ページ32)

今日:14 hit、昨日:1 hit、合計:1,873 hit

83 ページ32

コンピューターグラフィックで再現された空爆。コンピューターグラフィックのような魔法。その魔法が空爆。空爆のような衝撃が脳震盪。ドーム状の建物は、衝撃が拡散する。だから構造上の問題で頭は丸めであるから衝撃が拡散する。拡散される上に衝撃が波のように瓦礫が退廃していく感覚に襲われる。瓦礫の中で【不思議】な建物のような自分。歴史的な暴力的な出来事が跋扈する最中、血の匂いが充満。血の正体は、ーーー蛇に噛まれた人間の血。

『ぐはっ、、、はぁ、はぁ、、血の匂い？なんで』

夢の中で【嗅いだ血の匂い】。
他の錠剤の匂いが吸えない。

脳内にプロジェクションマッピングの様にフラッシュバックする。
フラッシュバックする記憶と残虐的な嘆き声はまさしく無作法。
正統性で戦うのは分野が成熟しないと活かせない事柄だ。
神経逆撫ですような要因と緩和剤を求める濃度の高い祝福。べるの【心】は堅牢性がまだ未熟であるが反面、ずば抜けた精神性が高く、共感能力が高く、シンパシーを感じる度量が広く壮大。

シャワー室の個室から蛇腹状のカーテンをぐしゃ、と開き、羽織りものを羽織る。
その小さく幼い犬や猫を見るような視線で見守っている影が死角から見える。
死角の先は真っ黒。気が付かない者は気が付かない。

べるはただ【心を殺める】精神性と独自の精神性が優れすぎてしまい。
独自の精神性が独立国家のような硬さを持つ。気持ちを濃縮され、黎明期の最中、心の堅牢性の大量生産である。
そんな彼女の姿を見て、居ても立っても居られない人物がそこに佇んでいた。
その影で、とある男がスパイのように行動していた。影は、利き足を繰り出す。こつこつ、かつかつ、と擬音を鳴らしながら黒い闇の中へ。その立ち去り方は、なんと哀愁漂う。
ーーー夜の静けさが「嵐の前の静けさ」のようだ。と呟くように。

【べる視点・終了】
ーーー

ーー

ー

〜【ハリー視点】〜

僕は夜中目覚めた。冷んやりした雰囲気の保健室。昼間は、怪我人で悪い意味で活気溢れている。だが、今は夜中。夜中は活気なく、静かで冷んやりしている。木造の匂い、石の素材の匂い、薬の匂い、一言で言うと病室だ。

隣のベッドは使い古しされた布、メッセージ付きの女子用のネグリジュが畳んで放置されている。僕は、隣のベッドで誰が寝ていたんだと気づく、それも直感的にべると理解する。
直感なのか、本能的になのか、分からないが僕は気がついた。