願いの箱 ページ1
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学校七不思議、それはどこの学校にもあるような話。もちろん俺が通う高校にも存在する。夜中に鳴るピアノ、とかそんなの。
なかでも1番信じられているのは図書室の願いの箱。何でもポストになっているらしく、そこに願い事を書いた紙を入れると叶うらしい。
「…まさか、なぁ?」
目の前にポツンと置かれた怪しげな箱。紫のような赤いような色で‘’願いの箱”と書かれている。
きっと噂を聞いた誰かが悪戯半分に置いたのだろう。
「馬鹿らしい」
そう思いながらも傍に置かれた紙に書いてしまう。箱に入れる時に少し躊躇したけれど名前は書いてない。もともと夢のような願い事だからと思い込ませて紙を乱暴に入れる。
ふわっと窓から風が通ってその方向を向く。少し冷たい風が吹いて、秋の訪れを感じさせて。
浜崎さんと付き合えますように。
図書室の方を見ると怪しげな箱はもう既に無くなっていた。
「…まさか、な」
同じ言葉で疑問を表したはずなのに、こうも中身の確信は違っている。
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きるあ(プロフ) - 更新頑張ってください!! (2017年12月8日 15時) (レス) id: 66ce974704 (このIDを非表示/違反報告)
くとうてん(プロフ) - らいふさん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです〜!これからも頑張ります! (2017年11月26日 10時) (レス) id: 0d4d98a529 (このIDを非表示/違反報告)
らいふ - 凄く綺麗な文章だと思いました。 お話自体も面白くてキュンキュンしました。 更新、頑張って下さい。 (2017年11月26日 2時) (レス) id: 378f2d202e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くとうてん | 作成日時:2017年8月30日 10時