○ ページ17
次の日_
今度はリハビリの時間帯があの女と同じだったらしい。
それが俺にとって良かったのか、悪かったのか
「なぁに?もしかして永瀬さんあの女の子が気になるの?」
相当俺がガン見をしてしまっていたんだろう
ははは なんて笑いながら、冗談半分で聞いてきた先生
「まぁでも、あの子彼氏さんいるし、いくら永瀬さんでも難しいかもしれないわね」
「別に、そういうんじゃないすけど、あの人まだ動かないんすか?その、右足」
聞くことに抵抗がなかったわけじゃない
だけどどうにも聞かずにはいられなかった。
動くようになった
まだ動くようにはなってない
どっちの答えが俺の欲してる答えなのか分からない
でも躊躇なく返ってきた答えは
「まだよ、動く気配すらないわ。」
「え?」
「だから、まだよ?やっぱり永瀬さんあの子のことが__」
後半の方は何を喋りかけられても頭には入ってこなかった。
それは昨日は立ち上がっていたはずのあの子の脚が動かないと知ったからで
どこかでこの答えの可能性はあると分かってはいたのに
実際その答えが返ってくると戸惑った。
間違いなく言えるのは あの女が俺の興味の対象になったってこと。
それが恋愛的な好きだとか、そういうものからくるものじゃない。
ただ、興味がある それだけ。
どうして動く足を動かないと嘘をついてるのか。
___Ren.side 終
12人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りと。 | 作成日時:2018年5月16日 1時