マブと13 ページ15
*
『エペルくん…女の子とは何だろうか』
「えっ？ええっと…え？」
お昼休み
昼食を食べ終えたエペルくんをとっ捕まえて中庭でお話中
そして、現在エペルくんを困らせています
『ごめんね、変な事を聞きたいわけじゃないんだ』
「あ、う、うん？」
『ただ、女の子っぽくなりたくて！』
「それは素敵じゃないか！ムシューチューリップ！！」
『「ル、ルークサン！！？！？」』
いきなり後ろから現れたルークさん
いや、心臓に悪い
エペルくんもビックリしちゃったじゃないか
そして皆さんお気づきだろう
ルークさんの私の呼称
"ムシュー チューリップ"
何でこの呼称かご説明しましょう
何ヶ月か前の話……
食費を浮かせと学園長に言われ、何か食べれるものないか探してきてとユウくんに言われて探しに行った
酷い話だ
食べれるものなんてほいほい落ちてるわけないじゃん！！
落ちてても流石に食べないしね？！
完全にユウくんにバカにされてる…そう思いながらふらふら学園を歩いていると何やらしゃがみこんでいる怪しげな男を発見
『あれ？ラギー先輩？』
「ん？あぁAくんじゃないスか」
ラギー先輩はモストロラウンジのバイト仲間
あ、私は好きでバイトしてるんじゃなくて、ユウくんに行ってこいって言われるから行ってるだけ
ユウくん…私の扱いが酷すぎる………
ラギー先輩の隣にしゃがむと、何やら先輩がお花を持っている事に気づいた
まぁ！可愛い！！！
『こんちは〜先輩お花持って何してるんですか〜？花占いとか？可愛いっすね〜』
「バカにしてるんスか？！食うんスよ！」
『…………え？』
先輩が手に持っているのは…お花
お花……そう、それはタンポポだ
『えっタンポポ食べるんですか？』
「そうっスよ」
『えー！タンポポ食べれるんですか？！私も摘んで帰ろー！』
「あ！俺の分なくなるじゃないスか！」
『先輩もう既に沢山摘んでるじゃないですか！』
やった…！！ユウくんに怒られずに済むぞ！！
にしてもタンポポが食べれるとはなぁ
『タンポポ食べれるってことはチューリップとかも食べれたりするんですか？』
「いや、チューリップはどうっスかねぇ〜」
『チューリップの唐揚げとか』
「ボンジュール！ムシュータンポポ！！」
『「えっっ？！」』
*
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作者名：レサ汰 | 作成日時：2020年7月4日 23時
