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*






「あれAちゃん?」

『え…あ、及川さん』



制服姿の及川さん

会うのは中学の頃以来か…




「今帰り?送ってくよ〜」


『いや…大丈夫です』


「そんなこと言わないで、ね?」



月曜日が休みでよかった〜と、言いながら私の隣を歩き始めた


及川さんは女子に人気だし…見られたらと思うと怖いんだけどな

でも、なんか安心しちゃうな




「Aちゃん、彼氏できたりしてないでしょうね??」


『できませんよ』


「だってAちゃんは俺のことが好きだもんね!」


『いや、好きになった覚えはないですね』


「え〜」




あ…なんか久々な気がする

誰かとこんな風に話すの


何も考えずに話すのってこんな楽で、楽しいんだな



ほんとに自分は暗くなってしまったのだと改めて確信した





「Aちゃん」


『はい』


「辛かったら俺のところにおいでよ」




及川さんの顔を見ると、らしくない顔をしていた


そんな泣きそうな顔しちゃダメですよ




「俺はAちゃんのことずっと好きだからね」


『…及川さん』


「もう、Aちゃんはいつも無理するんだから」




止まって欲しい涙が溢れて溢れて止まらない





「無理しないでよ」


『ごめんなさい…』


「謝らないで…Aはなんも悪くない」




及川さんは優しく私を抱きしめてくれた



*

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作者名:レサ汰 | 作成日時:2020年2月16日 22時

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