飛べなくてごめんね【ハイキュー】 (ページ13)

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下を向いてAはそう言った

Aとは、部活に来なくなった時から話さなくなって

話しかけても西谷って呼ぶようになった

Aが壁を作っている事が辛くて

今更苗字で呼ばれるとか、変な気しかしなくて

ようやくAの口から名前がでたと思ったらこれだ

「だからなんだよ」

『だ…から』

「あんな怪我ひとつでどうかなるような奴だと思ってんのか？」

『…』

なんで黙るんだよ

なんでも言い返して来いよ

俺とお前はこんな関係じゃなかっただろ

何でも言い合えて、ずっと笑って、

こんなんじゃねぇよ

なんでお前がそんな溜め込まねぇといけないんだ

Aは悪くねぇだろ

『あのね…夕』

「…なんだ」

『感謝してるよ』

考えもしなかった言葉が出た

絶対今Aを困らせてるだろ

この前だって

今までだって

感謝してるのは俺の方だ

でも、俺はそれを言えない

『夕にも…龍にも、部活のみんなにだって感謝してる』

こいつの口から久々に聞いたな…龍って

『私に、話しかけてくれるし…部活に誘ってくれるし』

「…」

『戻りたいよ…私』

Aの涙を見て、気づいたらAを抱きしめていた

*