飛べなくてごめんね【ハイキュー】 (ページ12)

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「…なぁA」

いつぶりか、またあの日のように自分の席に座っている私に話しかけてきた西谷

「あのな、旭さんが帰ってきたんだ」

『そうなんだ』

何があったのか、詳しくは知らないけど

よかった

旭さんは烏野にはいないといけない人だもんね

『よかったね』

「…何で他人事みたいに言うんだよ」

そんなこと言われても

今の私にはそれしか言えないし

『ごめん』

「謝ってほしいんじゃねぇ」

『…』

「なぁ、何でだよ。来てくれよ」

『…ごめん』

「お前ｯ…ちょっと来い」

思いきり腕を掴まれ、引かれるまま抵抗できずついて行った

授業の始まりを知らせる呼鈴はとっくに鳴っている

靴も履き替えないまま校舎に来たところで腕を離された

「なんでごめんしか言わねぇんだよ」

『…ご、ごめ』

「だから謝ってほしいんじゃねぇよ！！お前分かってんだろ！」

分かるよ

分かってるよ

一年の時からずっと仲良かったんだから、何考えてるかなんて大体分かる

分かりたくなくても分かる

でも…

「黙ってねぇでなんか言えよ！！」

『ｯ…私、もうみんなと居れない』

「…なんだよそれ。あの時のこと、自分のせいだとか思ってねぇだろうな？」

『どう考えたって私のせいじゃん。たった私一人のせいでみんなに怪我させて…』

「だから、あれはお前のせいじゃ」

『じゃあなに？私が怪我させたんだよ！！』

「違ぇって！！あれはAに声掛けてきたあいつらが悪いだけで！」

『…夕にも』

『夕にも……怪我させたんだよ…私は…』

*