エンディング 3

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side.望









智洋「……のんちゃん、起きれる？」









望「……っん、」









……っ、あかん、








神ちゃんに体を揺すられた時、
目を開けて1番にそう思った。








智洋「……わ、しんどい目しとる、

今から収録やけど、行ける？」









望「……いける、」









行ける、というか、行きたいの方やった。

ここで神ちゃんに助けを求めて
やれんなんて言うたら、きっと
ほんまにみんなはスタッフさんに
謝ってでもオフにしてくれるから。









望「……全然大丈夫やから、」








智洋「……っと、、大丈夫やないよ、」








下手に強がってソファーからすたんと
立ち上がると、少しふらついたのを
神ちゃんの腕が支えてくれる。








望「……ごめん、ほら行こ、」









智洋「ん、無理せんでよ、？」








神ちゃんはほんまに優しい。
そんな眉毛を下げて、ほんまに心配しとる
ような顔されたらしんどいって
口から出てしまいそう。








望「……っ、」









収録が終わるまで、絶対にみんなに
頼らんって決めた。








スタッフ「こちらでーす、」








不幸にも今日の撮影は椅子がない。
やからVTRを見とる間はみんな
立っとかなあかんくて、ワイプにも
抜かれるもんやから顔も保っとかなあかん。









照史「……のぞむ、」









隣の照史がさっと俺の首に手を当てて
熱を確認してくる。



びっくりするほど寒い体に
照史の冷たい手はしんどくて
さっと離れると、ごめんと謝られた。








照史「大丈夫、望ならやれる、

しんどなったら体重かけてもええよ、」









望「……、ん、ありがとう、」








じわりと滲み出そうになった涙を
なんとか我慢する。




……照史は、天才や、









やれる、やれるって照史が言った通り
何度も頭の中で往復させる。






ちょっとだけやけど、楽になった気がした。

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