エンディング 3

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照史「……うわ、また来たイケメンボーイ」









望「……その呼び方、ええ加減止めて、」









照史「……余命半年の俺に取り合って

何が楽しいんでしょうねぇ」








ガサゴソとお見舞いのお菓子を
片付けとると、後ろから聞こえる
嫌味ったらしい声。








そう、照史は末期ガンで
あと半年しか生きられへん。





俺の一目惚れから始まったこの関係
やけど、照史は毎回、なんで来るん、
みたいな顔をする。







身寄りも無くて、照史はずっとひとり。
もうこの長い入院生活から抜けて
家に帰ってもええんやろうけど、
その辺はあんまり聞けてへん。








望「今日は、なにしとったん、」









照史「……んー、？、、散歩、？」









望「……へぇー、外出たんや、」









今は暑いからなぁって言って振り向くと、
こめかみあたりをぎゅって抑える照史。








望「……ちょ、大丈夫か、」








照史「……大丈夫、やから、大丈夫、」









深呼吸する照史に合わせて背中を
摩っとると、そのうち自力で呼吸を整えた。





保育科に通っとったらしい照史は、
毎日小児科に行っては子供とはしゃいで
時々本を読んで生活しとるけど、

何日かに一回する苦しそうな表情でやっと、
あぁ、照史は病気なんやって感じる。








照史「……のぞむは、？」








望「……ん？」








あぁ、好きや。









照史「……今日、なんしとったん、？」








たまに、ふざけてないときに呼ぶ、
のぞむ って声が、大好きや。








望「……学校行って、照史のこと考えて、

流星のお見舞い行って、照史のこと考えて

ここに来て、照史のこと考えとる。」









照史「……ふふ、、くだらん生活や、」









照史はきっと、俺のこの気持ちが
恋やって気づいとる。






ほら、イケメン大学生、はよ帰り、

なんて言うんは、照史にも芽生え始めた
俺への恋心を隠すためやって、
分かってんねん。

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