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兄と。
肌を重ねた夜に、２人で小さな欠片を用意した。
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･････････あまい、あまい、お砂糖に、毒を。
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それはいくつもの同じ形の結晶の中に紛れて
いつかこの甘い世界が終わる時の小道具になる。
和が選ぶかも。
私が選ぶかも。
･･･････誰かが、選ぶかも。
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私と和。どちらかが選んだら、そこでこの物語はジ・エンド。
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神様はきっといない。きっと、いる。きっと、いない。
･･･････････もしいたとしても、神様は誰よりも残酷。
だって私と和を、兄と妹にした。
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A「･･････和」
動かなくなった彼の前で動けない私達は手を繋いだまま、
和の名前を呼んだ。
和「うん」
和が頷く。
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A「地獄って、どんな所だろうね」
和「さぁね」
A「一緒に、いけるかな」
和「一緒に、いくよ」
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離れない。そう言ってぎゅう、と握られた指に力が入る。
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あまい、あまい、お砂糖に、毒が一つ。
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あまい、あまい、お砂糖に、私達の罪と罰が、一つ。
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お兄ちゃん。幼い私が和に手を伸ばす。
私、いつかお兄ちゃんのお嫁さんになる。
そう笑う無邪気な私に和は少し困った顔をして、だけどこっそりと私の耳に囁いた。
和「知ってる？誓いの言葉、ってやつを言うんだって。結婚式で」
A「ちかいのことば？けっこんしき？」
不思議そうな顔をした私に、和が微笑んだ。
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和「二宮和也は、二宮Aを一生守り、愛しぬくことを誓います」
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幼い頃の誓いの言葉は甘くて、甘くて、私達の甘い、毒になった。
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神様の前で誓えなかった私達。
あまい、あまい、お砂糖が溶けて今、私達、地獄へ堕ちてゆく。
あまい、あまい、地獄へ、堕ちてゆく。
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＊二宮和也シカクの欠片＊ＥＮＤ
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なるちゃん(プロフ) - すごい。まるで映画のようだ！ (2017年3月23日 8時) (
レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
ももも(プロフ) - 初めまして。ある方からの紹介で読ませていただきました。オイシイアイを読ませていただきました。涙が止まりません。本当に素敵なお話で感動しました。一瞬で貴方様のファンなりました。大好きです。 (2015年8月9日 21時) (レス) id: 73a4577f66 (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - 読んでて最後まで読みながらだんだん口がぽっかーん。驚愕すぎて、ニノの話を置きながらこんな風に繋がって…すごい…すごすぎる。心にすんごいしみました。切ない。叶わない兄弟愛…。それに相葉ちゃん。結婚式で逮捕なんて…。もう涙が溢れそうです。 (2015年6月16日 22時) (レス) id: ee48ebbedd (このIDを非表示/違反報告)
るこ(プロフ) - 何とも言えないくらい、染み込みました。二宮さんの話からこんなふうに、綴られたお話に切ない気持ちで一杯です。 (2015年2月12日 11時) (レス) id: 404997240f (このIDを非表示/違反報告)
mahiru(プロフ) - お話の底辺にある二宮さん。せつなかったです。読み進める度に感動と、切なさと、儚さと染みました。瀬音さんの世界観があまりにも広くてびっくりしてしまいました。また読みにきます！！ (2014年11月20日 2時) (レス) id: 9bfa1875f0 (このIDを非表示/違反報告)
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