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雅「Aちゃん？」
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いつの間に眠っていたんだろう。
私は実家のリビングのソファで、眠っていた。
A「････････！」
目の前には相葉先生の顔。
雅「ふ笑」
ああ。相葉先生の目尻の皺が、この距離で見れるなんて。
心臓が大きく音を立てる。
A「こ･･･んばんは」
雅「ごめんね、驚かせちゃったね」
クシャと相葉先生が笑って、私の頭をポンポンと撫でた。
心臓がまた、大きく音を立てる。
雅「お義父さんが勝手に入っていいって言ったからさ」
結婚が決まってから週に１度、相葉先生は仕事帰りに我が家に寄って夕飯を一緒に食べるようになった。
私はソファの生地が頬についていないか、掌で頬を撫でる。
中学生の頃ひどかったニキビ跡を必死に隠したファンデは、ソファについて落ちてしまっているだろう。
･････こんな近い距離で見られるのは恥ずかしくて、私は髪を頬にかかるように
前へ前へと引っ張った。
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A「おかえりなさい････」
おかえり。そう言える自分が、今でも夢みたいだ。
雅「あ。こんばんは、お義母さん」
キッチンから顔を出したお母さんに相葉先生がニッコリ笑う。
「いらっしゃい。雅紀くん、座っていてね」お母さんが嬉しそうに言ってキッチンに
戻っていく。
「Aちゃん。お皿並べてくれる？」
私はお父さん似で。
お母さんは私とは違う、綺麗な顔立ちだ。細い指がスープ皿をカウンターに置く。
A「うん」
「雅紀くん、テレビでも観ていてね」
雅「はい」
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キッチンの白いタイル。
ジュウ･･･と油の音が吹き抜けの窓まで響いてゆく。
リビングからテレビの音が聞こえてきた。
相葉先生はうちの両親に適度に遠慮して、適度に自由にしていて。
お母さんは、あんなに好青年、いないわよねぇと何度も言う。
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「今日はナフキンは赤の･･･そうそう、それにしましょう」
お母さんに言われるまま、赤いナフキンをお皿の上に置く。
「あら。まだやってるのね」
お母さんがサーモンをお皿に並べながら、リビングの方に顔を向けた。
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「兄妹が幼馴染を殺害って･････怖いわよねぇ」
リビングから流れてくるニュース。
私は「うん」短く答えて、ナフキンの端をきゅ、と握った。
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なるちゃん(プロフ) - すごい。まるで映画のようだ！ (2017年3月23日 8時) (
レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
ももも(プロフ) - 初めまして。ある方からの紹介で読ませていただきました。オイシイアイを読ませていただきました。涙が止まりません。本当に素敵なお話で感動しました。一瞬で貴方様のファンなりました。大好きです。 (2015年8月9日 21時) (レス) id: 73a4577f66 (このIDを非表示/違反報告)
ココ(プロフ) - 読んでて最後まで読みながらだんだん口がぽっかーん。驚愕すぎて、ニノの話を置きながらこんな風に繋がって…すごい…すごすぎる。心にすんごいしみました。切ない。叶わない兄弟愛…。それに相葉ちゃん。結婚式で逮捕なんて…。もう涙が溢れそうです。 (2015年6月16日 22時) (レス) id: ee48ebbedd (このIDを非表示/違反報告)
るこ(プロフ) - 何とも言えないくらい、染み込みました。二宮さんの話からこんなふうに、綴られたお話に切ない気持ちで一杯です。 (2015年2月12日 11時) (レス) id: 404997240f (このIDを非表示/違反報告)
mahiru(プロフ) - お話の底辺にある二宮さん。せつなかったです。読み進める度に感動と、切なさと、儚さと染みました。瀬音さんの世界観があまりにも広くてびっくりしてしまいました。また読みにきます！！ (2014年11月20日 2時) (レス) id: 9bfa1875f0 (このIDを非表示/違反報告)
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