よんせんち ページ4
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「授業始めるぞー、みんな席つけー」
休み時間のガヤガヤとした騒がしい教室も
学年一怖いと言われる先生の声で一気に静けさを取り戻した。
「前回の続き、教科書16ページからなー」
『…16ページ…、』
ペラペラと教科書をめくりながら、どこの続きからだっけ、と消えかけていた記憶を探る。
頭はどちらかと言えば良い方だし、勉強も出来るタイプだけど
唯一 歴史だけは苦手で、テストは毎回赤点を取るほど。
「せんせー、教科書 忘れましたー」
「ルイス、お前 教科書なんてロッカーに入れておけばいいだろー。
今日は隣の与田に見せてもらえー」
……え？
ふと自分の名前が呼ばれて顔を上げると
ジェシーくんはガタガタと音を立てて、自分の机とわたしの机をくっ付けた。
「てことで一緒に見てもいい？」
『…え？ あ、うん。』
「…もしかしてやだった？」
『う、ううん全然！ いっぱい見て！』
「あはっ、いっぱい見まーす」
…わぁ、距離近っ
教科書を覗き込むジェシーくんは、まつ毛までしっかり見えちゃうぐらい近くて
わたしの心臓はドクドクと早くなる。
ジェシーくんが忘れ物をするのは珍しいことではなかったけど
こうして机を並べてひとつの物を共有するのは初めてで、シャーペンを握る手に 自然と力が入る。
「ねね、Aちゃん」
『…うん？』
黒板の文字をノートに写しながら、ジェシーくんの声に耳を傾ける。
分かんないところでもあるのかな
そう思って、ジェシーくんの次の言葉を待ってみても、聞こえてくるのは黙々とペンを走らせる音だけ。
『…ジェシーくん？』
「あっごめん、呼んだの忘れてた」
『えっ』
…そんなことある？
間抜けな顔をしてるわたしにジェシーくんは
ぶはっ、と豪快に吹き出して ごめんごめんと笑った。
「おーいそこ、ちゃんと話聞けよー」
「はあい、すんませーん」
先生に注意されるなんて生まれて初めてのことで、
一人あたふたするわたしと違って、
ジェシーくんは怒られちゃったね、と愉快そうに口角を上げた。
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遥(プロフ) - すごいドキドキしました！！続き可能であればまた読みたいです！楽しみにしています (4月23日 21時) (
レス) @page28 id: 86e2632604 (このIDを非表示/違反報告)
maundy(プロフ) - きゃー！！きましたね！ドキドキの展開‼️続きめちゃくちゃ気になります！いつもキュンをありがとうございます^_^ (12月9日 17時) (レス) @page27 id: 0a6eebb885 (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - 更新ありがとう御座います！素敵なお話読ませて頂きありがとう御座います‼️続き楽しみにお待ちしてます😆 (12月9日 13時) (レス) @page27 id: ac351487ee (このIDを非表示/違反報告)
maundy(プロフ) - めっちゃキュンキュンします〜続き楽しみに読ませていただきます！ (10月2日 8時) (レス) @page15 id: 0a6eebb885 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンボリー優吾 - めっちゃ面白いです!続き待ってます！!頑張ってください！ (9月22日 9時) (レス) @page8 id: d431eeff82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ x他1人 | 作成日時：2023年9月13日 14時
