にじゅっせんち ページ20
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「田中、お前がAのこと拉致ってサボらせたの？」
「は、ちげーって！たまたまサボりたくて中庭行ったら与田さんもいたから、ちょーっとお喋りしてただけ！」
な！？と焦って同意を求める田中くんに、うんうんと首を激しく縦に振ると、遼ちゃんは掴んでいた胸ぐらをやっと離してくれた。
……さすが元ヤンの遼ちゃん、怖い
「まじで乱暴だな！お前は！」
「いやみんなと会議した結果、田中が拉致ったんじゃないかって」
「与田さんが教室から出てきたあと、樹もHR前にどっか行ったじゃん？」
「俺ジェシーと準備室でなんかあったのかと思った」
「HRに与田さん戻ってきてないって言うし、樹も電話しても繋がらないしね」
「まぁ、樹なら誘拐もやりかねないっていう考えになって…」
「お前らそんなに俺のこと信用ないかよ！」
HRのあと、みんながいつも溜まっている場所に田中くんと戻ると、ソワソワする遼ちゃんをなだめる5人の姿が目に入って、少しだけ申し訳ない気持ちになった。
「俺も、Aちゃんになんかしちゃったかなって、…心配になったよ」
『……ううん！それは全然違うから、…ごめんね』
きっと、遼ちゃんはわたしが教室から飛び出した理由をみんなに話してないだろうから、心配してくれるジェシーくんに理由が言えない事に少しだけ罪悪感。
…ジェシーくんとのことをからかわれて、つい恥ずかしくなってしまったなんて言えるわけない。
「A、ちょっといい？」
『…うん。…あ、えっと、』
「…あ、俺みんなのとこ戻ってるねー」
わたし達に気を遣って、少し離れた場所にいるみんなの元へ戻るジェシーくんにごめんねと謝ると、謝るのは俺じゃなくてこっち！と遼ちゃんを指差しで優しく笑った。
……やっぱり、好きだな。
片想いでも十分すぎる程 幸せを分けてくれる彼のことは、仮にこれから先 他の人を好きになっても、忘れることはないと思う。
「…A、ごめんね。あたしのせいでしょ？ HRサボったの」
『違うよ、遼ちゃんのせいじゃない。…ただ、好きな人に意識もされてないことが恥ずかしくて、惨めになっちゃっただけなの』
誤解させてごめんね、とそっと遼ちゃんの手を握ると、納得のいっていない表情のまま、ぎゅっと握り返してくれた。
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遥(プロフ) - すごいドキドキしました！！続き可能であればまた読みたいです！楽しみにしています (4月23日 21時) (
レス) @page28 id: 86e2632604 (このIDを非表示/違反報告)
maundy(プロフ) - きゃー！！きましたね！ドキドキの展開‼️続きめちゃくちゃ気になります！いつもキュンをありがとうございます^_^ (12月9日 17時) (レス) @page27 id: 0a6eebb885 (このIDを非表示/違反報告)
くみ(プロフ) - 更新ありがとう御座います！素敵なお話読ませて頂きありがとう御座います‼️続き楽しみにお待ちしてます😆 (12月9日 13時) (レス) @page27 id: ac351487ee (このIDを非表示/違反報告)
maundy(プロフ) - めっちゃキュンキュンします〜続き楽しみに読ませていただきます！ (10月2日 8時) (レス) @page15 id: 0a6eebb885 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンボリー優吾 - めっちゃ面白いです!続き待ってます！!頑張ってください！ (9月22日 9時) (レス) @page8 id: d431eeff82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ x他1人 | 作成日時：2023年9月13日 14時
