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『お前意外と落ち着きねーな』
美味しそうにラーメンを頬張るAを見てそう言った
落ち着きがないわけじゃない
「あつっ」なんて言葉を何度も繰り返しながら麺を啜る姿が可愛いくて
周りの目なんて気にせず自分の好きなように好きなものを食べている感じが
あまりにも素直で見惚れていた
「昔からなんか抜けてるんです、わたし」
俺に指摘されたと思ったのか、箸を置き
真っ直ぐに俺の目を見つめるA
うわ、かわい
なんて目が合った瞬間に思ってしまう
『例えば？』
「今日みたいに、仕事を完璧にして満足しても結局傘忘れて帰れなくなっちゃったりとか」
「田中先輩に連れてってもらわなくても、確かにここみたいな会社の地下にあるお店で時間潰せたりできるのにそんな考え全然なくって」
「なんていうか、視野が狭いというか田中先輩に言われたみたいにどんくさいというか」
珍しい、
いつもあまり自分のことを話さないこいつが
真剣な顔して俺に色々打ち明けてくる。
神妙な面持ちからして、本気で自分のことを嘆いているんだろうか
俺には、そんな全てが可愛いく思えて仕方ない。
どの上司から聞いてもお前は仕事ができると評判だ
しっかりしてて、時折どっちが先輩か分かんなくなるし
礼儀正しくて素直で強いくせに
うっかりしてるところとか
作業に集中しすぎてこの雨の音にも気付けないところとか
俺みたいな卑劣な奴でも相手を絶対に否定しないところとか
全部全部、お前のいいところじゃん
俺が気付いてんのに
お前本人が気付けてなくてどうすんの
『あのさぁ』
その気持ちが溢れだしてしまえば止まることを知らなくて。
俺は普段からずっと思っていたことを本人にぶつけた
『そこもAのいいところじゃねーの？』
いつもなら絶対に言わないこんなセリフも軽々と口にし
徐々にヒートアップする
『そこがいいんじゃんお前は』
『お前が嫌でも俺はそこが好きなんだからそれでいいだろ別に』
歯止めが効かなくなった俺は、気付けばこんなことまで言っていて。
かなりのの勇気を出したつもりだったが
Aは顔色を変えず「田中先輩、言ってることキャラに合ってなさすぎです」と
微笑んでいた。
いや、うん
キャラに合ってねーのは自覚してんだけどさ
あれ、俺結構分かりやすく言ったよな？
動じてないというか気になってないというか。
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RIERU - 3ina3iさん» 初めまして〜！🎶暖かいコメントありがとうございます💭💓ゆっくり更新していきますので今後ともよろしくお願いします🤍✊🏻 (2022年5月1日 19時) (
レス) id: bda641f42d (このIDを非表示/違反報告)
3ina3i(プロフ) - ドキドキしながら続き待ってます！楽しみです🎵 (2022年5月1日 19時) (レス) @page33 id: e332f17bbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIERU | 作成日時：2020年11月11日 16時
