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『でもその代わり、次の学校のテストでAが数学７０点以上取ったらな..？』
「７０点なんて余裕だって！！」
『お前自分の成績見てから言えよ..てか、それならそのお金Aが欲しいもんに使った方がよくね..？』
「いーの！そっちの方がプレゼントって感じするから！！」
『わかった..まじで頑張れよ』
それだけ言い残し、挙手している他の生徒のところへ向かった田中先生。
見えるところにいるのに、何故かどんどん遠くなってしまうような気がして
田中先生を見つめる。
ピンクの髪に、腕時計以外のちょっとしたアクセサリー
年齢は、私たちとほとんど変わらない
本当にこんな人が塾講師なの..？って最初の頃は思ってた。
”塾なんて早く辞めたい”
そんなことばかり考えてた私が
こんなに塾に通うのが楽しくなったのはいつからだろう。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
そして、先生と約束した数学のテストが返ってきた。
『は...８７点..！？！』
穴が開いちゃうんじゃないかってくらい田中先生が私のテストを凝視する。
「へへ〜、凄いでしょ！真面目に頑張ってみた！」
『お前いつも真面目にやれよ！！スゲーじゃん！』
「じゃ、約束ね！はい、千円！これで私がときめくもの買ってきて！！」
『そんな難易度あげんなよ〜〜..分かった、明日渡すから期待するなよ』
「めっちゃ期待しちゃおっと」
『おい！やめろってプレッシャーだろ..！！』
そう言って動くたびに甘い香りを残す先生。
前から思ってたけど先生っていい匂いする
香水..かな
少しキツイけど、でもとろけるような甘い香りが癖になるような感覚。
正直、数学のテストには自信があった。
田中先生と約束したからっていうのもあるけど
私が先生に何かお願いするとき
”じゃあ、Aが数学でいい点数取ったらな！”
と、大抵口癖のようにそんなことを提案してくる。
勝負にかけられた私の課題は、田中先生の世界ではいつも数学がお決まり。
先生は気付いていないだろうけど
私はそのパターンにいつからか気付いて、数学だけ特に頑張るようにしてた。
今回もこの努力が功を奏したんだと思う。
私は先生が言うような、やれば出来る子じゃない。
先生がいるから頑張れてる。
そんな私の気持ちを田中先生はいつまで経っても気付かないんだろうな
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RIERU - 3ina3iさん» 初めまして〜！🎶暖かいコメントありがとうございます💭💓ゆっくり更新していきますので今後ともよろしくお願いします🤍✊🏻 (2022年5月1日 19時) (
レス) id: bda641f42d (このIDを非表示/違反報告)
3ina3i(プロフ) - ドキドキしながら続き待ってます！楽しみです🎵 (2022年5月1日 19時) (レス) @page33 id: e332f17bbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：RIERU | 作成日時：2020年11月11日 16時
