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あの日から、ずっと君のことが気になって、君のことで頭がいっぱいで、夜が来てもなかなか眠れなかった。
そんな時、君に声を掛けられて、急すぎる出来事にあれだけ挙動不審になってしまった。
「半分持つよ。重いでしょ？」
これは神様がくれた絶好のチャンスと、勇気を振り絞って、君が持っていたノートを半分持って、職員室へ向かった。
「クラス委員の仕事だからいいよ」と言われたけど、「先生に用事あるからそのついで」と嘘をついた。
本当は、君のために俺に出来ることはなんでもしてあげたくて、真っ白で綺麗な君の心が汚れないように守ってあげたくて、臆病なりに頑張ったんだ。
Aさんが言ってくれたらなんでも力になるのに
「えっ？なんか言った？」
どうやら聞こえてたみたい。
「独り言」
「京本くんって、意外と面白いんだね」
ふんわりとした笑顔を見せた君。
思いがけないタイミングでときめいて、息が止まるような、何かが始まるような感覚。
でも、そんなことでキュンとするの？なんて君に笑われちゃうな
それに、言ってみたって君はピンと来ないだろうし、俺が勝手にキュンとしただけ。
ああ、こうやって人は“恋”に落ちるのか。
“好きだよ”
俺の気持ちに気づいていない、君を余計に抱きしめたくなった。
Fin.
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作者名：紗妃 | 作成日時：2019年4月6日 16時
