ノラネコ (ページ8)

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° 7 . ページ8

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貴「どうしたんだろうね、はーと。」

事故にあったんじゃないか。
カラスとかに襲われたんじゃないか。

色々心配になってくる。

チリン…

草むらから鈴の音がして
じっとそこを見てたら
はーとが出てきた。

貴「はーと！」

［ミャーッ］

その首にはピンクの首輪が付いていた。

大「家族になってくれるやつ、見つかったのか？」

大我は悟ったのか
はーとにそう聞いた。

［ニャー］

通じたのか通じてないのかわからないけど
はーとは鳴いて伸ばした大我の手に頬をすりすりする。

大「そっか。」

大我は優しく頭を撫でた。

貴「大事にしてもらうんだよ？」

私も撫でてやると気持ちよさそうに目を細める。

はーとはとても賢い猫だ。

リン、と鈴を鳴らして
草むらの中に消えていった。

大「このこと、俺たちに伝えに来てくれたんだろうな。」

大我は傾斜があるところに寝転がった。

大「俺、前からここ好きだったんだ。」

私も真似して隣に寝転ぶ。

目に映るのは青い空。
優しい風を肌に感じた。

貴「気持ちいいね。」

隣を見ると大我は目を閉じて風を感じているようだった。

私、この数ヶ月で大我のこと
もっともっと知りたいって思ったよ。