ノラネコ (ページ6)

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° 5 . ページ6

～大我side～

＿見た目で判断しないで。

自分の教室に戻るかと思ったら
そばで俺たちをチラチラ見ながら
なにか言っていた女子たちに言うAの声が聞こえた。

別に俺、人にどう思われてもいいんだけど。笑

この身なりでなんか言われてるの
なんとなく知ってたし。

女子同士ってなんかいざこざが起きると
面倒なんじゃないの？笑

気がつくと樹が俺を見ていて

樹「きょもが笑ったとこ久々見た。笑
ニヤついてんぞ！」

大「は？別にニヤついてねーし。」

ニヤついてんのは樹のほうだ。

「なぁなぁ、さっき来てたのって
隣のクラスの新井と宇佐美だよな？」

「どっちがタイプ？」

「うーん、美人系の新井か
かわいい系の宇佐美かってことだろ？

俺は新井かなぁ。
あのすらっとした脚がいいよな。」

クラスの男子が2人のことを話していた。

樹「なーに？お前ら、狙ってんの？」

樹が仲に割って入る。

樹「俺も南かなー。
美人だしな！でもあいつもかわいいとこあんだぜ？」

樹、わかりやすすぎ。笑

「俺は宇佐美だな。
笑顔かわいいし。もうちょい胸があるといいけどなー。」

俺はその言葉を聞き逃さなかった。

無意識にそいつを睨んでた。

「うわ、なんか寒気が…」

「席つけー、HR始めるぞー。」

担任が教室に入ってきて
俺たちは席に着く。

樹「さっきお前から殺気出てたんだけど。笑
わかりやすすぎだろ。」

隣の樹に笑いながら言われる。

大「お前に言われたくねーよ。」

俺はそう言って
樹に背を向けた。