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似た者 ページ18

二次試験前半は難なくクリアしたものの、女の方が出した課題に頭を悩ませていた。
課題はスシ。“豚の丸焼き”のように調理の仕方がそのまま料理名のものならまだしも、スシなんて聞いたこともない。ニギリズシとか言っていたが…道具からして、何かを切って、ライスをトッピングするらしい。
レオリオ「魚ァ!?」
なるほど魚!誰かは知らないがありがとう。まさか知っている人がいるとは…でも今のでほとんどの受験生に魚を使うことがバレてしまったのではないだろうか。お疲れ様。
とにかく川ならさっき木に登ったときに見えたし、そこで魚を捕ろう。受験生が一斉に川に向かって駆け出した少し後から、私も川へ向かった。
なんだか退屈だなぁ。ゴンとキルアは何処だろうか、見つけたらちょっかいでもかけてやろう。森の中を一人で歩きながらそんなことを考えていたら、少しだけ空気に違和感を感じた。これは、抑えても抑えきれない殺気が蓋の間からもれてでている、嫌なタイプのやつ。厄介な奴に目を付けられたのは確かだ。まぁ、向こうから何か仕掛けてくるまではシカトしておこう。わざわざ構うのも面倒だ。
キルア「あっ、A〜〜」
声に振り返ると、キルアが歩いてこちらへ向かってきていた。
キルア「一人?」
「うん、その様子だとキルアも?」
キルア「そー。Aはニギリズシわかる?」
「ぜーんぜん」
キルア「だよなー、何それって感じ。俺、お菓子ばっか食ってたし料理とかわかんねー」
「仕方ないよね、利口そうな奴のをカンニングするのもまた一手だ」
キルア「まぁ、それしかないよなー」
「ふふっ」
キルア「なんだよ」
「なんでもないよ」
機嫌直してくれたんだ。やっぱりキルアは良い子だ。私が関わってはいけないくらいに。こんなこと考えてることもすぐにバレちゃうだろうなぁ。彼は賢いから。だから、なんでもないことにしといてよ。
キルア「なーんか怪しいんだよな、Aって」
キルアはつまらなさそうに上を見上げて言う。彼、気付いてるのだろうか。
「何を今更」
キルア「だって、弱くないのにさして強そうでもないし」
あぁ、今私は探りを入れられている。彼はどうやらどうしても私の力量を測りたいようだ。
「じゃあ試してみる?」
キルアはさっきのつまらなさそうな表情から一転、まるで本性を晒けだしたようにニヤッと笑った。やっぱり、気付いてたようだ。ずっと狙われていることに。
キルア「いいぜ」
一吹きの爽快な風に、森の木々が揺らされた。

速度低下→←二次試験 垂直落下



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ナツメ(プロフ) - 奈乃さん» ありがとうございます!奈乃さんからのお言葉を励みに頑張ります! (2017年8月21日 18時) (レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
奈乃(プロフ) - 更新楽しみにしてます。頑張ってください! (2017年8月21日 18時) (レス) id: 26a98954d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナツメ | 作成日時:2017年8月2日 12時

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