本物の？ ページ15
今度は目を逸らさずに、じっくりとその瞳の奥の色を見ようとした。けれど彼は、すぐに視線を試験官の方へ戻す。
サトツ「ほめ言葉と受け取っておきましょう。しかし、次からはいかなる理由でも私への攻撃は 試験官への反逆行為とみなして 即失格とします。よろしいですね」
ヒソカ「はいはい♦」
彼、ヒソカは試験がはじまる前から私をよく見ている。それで少しイラついたからさっきは目を逸らさずに、睨んでいたわけだけど。
キルア「お前、まさかヒソカにメンチきってんのか！？」
一部始終を見ていたキルアが驚きの声をあげる。
「いや、顔色が悪いから心配だなと思っただけよ」
キルア「誤魔化してんのバレバレだっつーのー！」
「あはは、キルアってば私のことよくわかってるね〜」
キルア「うっせ！」
サトツ「それではまいりましょうか、二次試験会場へ」
試験官の合図で、再び究極の長距離マラソンがスタートする。前に進むにつれて、だんだん霧が濃くなってくる。派手な服ならこんな中でも迷子になるまい、だからゴンは心配無用だな。なんて一人で考えてクスッとしていると、キルアが小声でゴンと私の名前を呼んだ。
キルア「もっと前に行こう」
ゴン「うん、試験官を見失うといけないもんね」
キルア「そんなことよりヒソカから離れた方がいい。あいつ、殺しをしたくてウズウズしてるから」
霧に乗じてかなり殺るぜ、とキルアは続ける。
一方ゴンはそんなことに気付いているキルアをみて、驚きと疑問が入り混じった表情を浮かべている。
キルア「俺も同類だから、臭いでわかるのさ」
ゴン「同類…？あいつと？そんな風には見えないよ」
と、さりげに臭いを嗅いでみるゴン。可愛いというよりかは、あまりにこの場所にふさわしくない純粋さに恐怖さえ覚える。こんなやつが一番何を仕出かすかがわからない。
「キルアは猫かぶりだからね、ゴンもそのうちわかるよ」
うん、わかればいいと思う。
キルア「Aも似たようなもんだろ」
私とキルア、そういうところは似てるもんね。
ゴン「レオリオーーー！！クラピカーーー！！キルアが前に来た方がいいってさーーー！！」
げっ、
キルア「緊張感のない奴らだなーもー」
「あははっ、へっ、へへっ、へははははっww」
キルア「お前に関しては笑い方まで変だな」
ツッコミが的確だ
「ごっ、ごめんねwwwいや、おもしろくってwwへへへっ」
キョトンとしたゴンと、呆れているキルアの隣で、そうやっていつまでもおかしそうに笑っていた。
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ナツメ(プロフ) - 奈乃さん» ありがとうございます！奈乃さんからのお言葉を励みに頑張ります！ (2017年8月21日 18時) (
レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
奈乃(プロフ) - 更新楽しみにしてます。頑張ってください！ (2017年8月21日 18時) (レス) id: 26a98954d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツメ | 作成日時：2017年8月2日 12時
