木曜日は定休日 ページ2
窓際の席から見える海が綺麗な店。の、洒落たドアにかけられたcloseの文字。
「………ごめん、定休日でした」
ちょっとカッコ悪い失敗に肩を落として、せっかくついてきてくれたシャルに謝る。
シャルナーク「あははっ、Aらしくねー!」
今日来たおかげで木曜日がこの店の定休日だとわかったのだから、無駄足ではなかった、というのは強がりに聞こえるから言わない。
俯く私の頭を撫でてバカにするシャルにムッとしても、やっぱり私の失敗なので何も言わずにいると、頭に置かれた手が離れた。
シャルナーク「途中にあったカフェに行こう。あの店のチョコレートケーキ、美味しいし」
彼はこういう時、すかさずフォローしてくれる。賢くて冷静だから、適切な対処ができるのだろう。
「ありがとう、そうしましょう」
もっと賢いシャルに頼るべきか…いいや、それじゃあ私はいつまでたっても成長できない。尊敬するべきだ。
「これからは敬語できちんとした態度を…」
忘れていたが一応、シャルとは2歳くらい年がちがって、私の方が年下なんだ。
シャルナーク「いきなりだな〜!できるの?敬語」
大丈夫、私は広い世界に出て学んだのだから!
「できるよ」
シャルナーク「あはっ、いきなり敬語抜けてるし!」
おお、絶望的だ。そんな他愛もない話をしている間に、行きたかったお店の途中にあったチョコレートケーキが美味しいと評判のカフェに到着した。
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ナツメ(プロフ) - 奈乃さん» ありがとうございます!奈乃さんからのお言葉を励みに頑張ります! (2017年8月21日 18時) (レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
奈乃(プロフ) - 更新楽しみにしてます。頑張ってください! (2017年8月21日 18時) (レス) id: 26a98954d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ナツメ | 作成日時:2017年8月2日 12時