一番星 ページ1
広くて人がたくさんいる街に指名手配犯は何も恐れず堂々と歩いているものだ。根拠はないけど、多分私がここにいるから当たっている。
「あ、」
人混みでたまたま知り合いを見つけて、やっぱり悪党は人混みの中にいると確信してから、その知り合いの背中を追った。声をかけるために。
それにしても、一人で何をしているのだろう。彼は私のように何となく街をふらふらするような人ではないと、思っていたけど。まぁ、本人に聞くのが一番早い。だってもう手をのばしたら届きそうな距離に彼の背中がある。その後ろ姿に伸ばした手が届くまであとちょっと、というところで。
シャルナーク「あ、Aじゃないか！」
まるでタイミングを見計らったように振り返ったシャルにちょっとだけムッとしつつも、私も言葉を放つ。
「そこで見かけて、声をかけようと思って。久しぶりだね」
聞きたいことを一気に聞かないのは、無意識のうちに私は話題がなくならないようにしている、のだと思う。
シャルナーク「そっか、何してたの？買い物？」
予想通りの受け答え。優しいな、シャルは。
「まぁね。ところでシャル、時間があればお茶でもしない？」
近くのいい店を知っている。窓際の席から見える海がとても綺麗な店。
シャルナーク「うん、いいよ」
彼はこういう誘いは基本的に断らない。読みかけの小説でもあれば別だけど。
「うん、じゃあ行こう」
その店の定休日はいつだっけ、と考えながら歩いた。
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ナツメ(プロフ) - 奈乃さん» ありがとうございます！奈乃さんからのお言葉を励みに頑張ります！ (2017年8月21日 18時) (
レス) id: 11619fb97c (このIDを非表示/違反報告)
奈乃(プロフ) - 更新楽しみにしてます。頑張ってください！ (2017年8月21日 18時) (レス) id: 26a98954d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナツメ | 作成日時：2017年8月2日 12時
