六等星

ちょっとした流行り ページ41

団長にメールを送ってからしばらく待つと、携帯が聞き慣れない可愛い音でメールを受信したことを知らせた。誰だ、こんな可愛い音に設定したのは。
パカッと２つ折りの携帯を開いて、頬杖をつきながらメールを確認する。やっぱり団長からだ。なんか早いな、返信。自然と頬が緩むのを対角線上にいるヒソカにバレないよう、手で口許を隠しながら、メールを開く。

Flom.クロロ
To.A
件名.土産はプリンでいい

喜んでくれて嬉しいよ。ハンター試験受けているんだろう、調子はどうだ？
こっちはお前に頼みたい仕事がある。詳しいことはまた今度話すが、とにかく試験が終わったら連絡してくれ。あと、たまにはアジトにも顔を出せよ。(^_^)/〜〜


か、顔文字！？どうしたんだろう…怪しいな、まさか誰かが団長の携帯を使って悪戯してる…？いや、でもこのふざけた件名は団長だ。間違いない。
そういえば、さっきのフィンクスのメールにもへんてこな顔文字が使われていた。流行り…？では乗らないわけにはいかない。

Flom.A
To.クロロ
件名.リコリス菓子を買ってきます

仕事の件、了解しました(^-^ゞ
こっちは結構楽しくやってるよ、一段落したらまたアジトにも行きます！(｀ー´ゞ-☆
楽しみにしててね、だんちょ。

よし、こんなものか。顔文字をウザくない程度に使ってみました。よし、送信完了！用も済んだのでパキッ、と携帯を閉じてから顔を上げてみると、ヒソカとばっちり目が合った。お？やるのか？

「ねぇ、一緒に遊ばないかい♥」

表情が女の子を誘う時の笑顔じゃないこと、わかっているのかな。いや、それはわかってなさそう。まぁいいや。暇だし…そうだなぁ。

「バドミントンならやってもいーよ」

ヒソカはわざとっぽく、こてんと首を傾げる。

「なんだい、それ？」

もう、君はトランプしかできないんじゃないだろうな。

「じゃあ私のオリジナルのゲームで遊ぼうよ」

「え〜♣」

「ねぇ、自分の脳ミソって何色なのか気にならない？」

「…♦」

よし、決定かな。

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