嫌な女になりたくて 3 ページ10
Aside。
.
外に出ると、
ゆっくり沈んでいく夕日が空一面を赤っぽいオレンジ色に染めていた。
ヒグラシの鳴き声には
人をとてつもなく切ない気持ちにさせる何かが含まれてるのかもしれない。
だって、心臓が、痛い。
虫「Aちゃん！」
振り向くと息を切らした虫さんがいる。
「もー…なんで追いかけて来たの…」
虫「ほっとけるわけないでしょ…」
「責任、感じてるんでしょ？
ざわくんだけだもんね…
あのこと知ってるの」
虫さんの眼鏡の奥の瞳がグラグラ揺れる。
ああ、そう言えば私お化粧落としちゃったんだった。
まだ明るいのにスッピンで飛び出してくるなんて失敗しちゃったなー。
日焼け止めも塗ってないし、蚊に刺されるのもやだなあ。
くだらないことをボンヤリと考え続ける私を見て
眉を下げる虫さんはどこまでも優しい。
優しくて、責任感の強い彼に
秘密を共有させていることが申し訳なくなってくる。
虫「あのこと…ちゃんと話したほうがいいよ…
みんな誤解してるよ？」
「…いいんだよそれで
どうせ私、汚れてるんだもん」
あは、って笑って見せるけど、虫さんは苦しそうに顔を歪める。
虫「Aちゃん…」
一生消えない傷ってあると思うの。
例えそれが見えなくたって。
つけた方が忘れてたって。
どんなに優しくされたって。
消えて欲しいと願ったって。
しつこく残り続けるやっかいな傷。
「腫れ物に触るみたいにされるより、
嫌な女になって嫌われたほうがずっとマシ…」
自分の意思とは関係なく、頬を涙が伝った。
としみつに叩かれたところが
今更ジンジンと痛み出す。
虫「馬鹿だね…」
手を引かれてざわくんの腕の中に収まると
なんだかひどく安心した。
嫌われたほうがマシだって思ってるくせに
本当は心のどこかで嫌われたくないって思ってたのかもしれない。
汚れた私でも受け入れて欲しいって。
そんな図々しいお願い、
誰が出来るの？
拒まれることが何よりも怖くて
私は嫌な女になることでしか、
自分を守る術を知らなかった。
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サ(プロフ) - わざわざ返信ありがとうございます！かしこまりました！なごみさんの妄想すごく好きです(*_*) (2019年4月1日 0時) (
レス) id: bb7639fd94 (このIDを非表示/違反報告)
なごみ(プロフ) - サさん» お手数おかけ致しますが、本日�イ鮃洪靴靴泙靴燭里任修舛蕕旅気┝爾�らご確認頂けたらと思います！ (2019年4月1日 0時) (レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
サ(プロフ) - パスワードが知りたいです！！！ (2019年3月31日 20時) (レス) id: bb7639fd94 (このIDを非表示/違反報告)
なごみ(プロフ) - ひつじさん» すみません！まだ移行先の準備が整っておらず非公開にしております（ ; ; ） (2019年3月23日 22時) (レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
ひつじ(プロフ) - 早く続きを読みたいですけど、最後の方に小説の続きへがないんです！調べてもでてこない( ；∀；) (2019年3月23日 21時) (レス) id: 1dbee5b6e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：編
| 作成日時：2019年2月7日 23時
