東海昔ばなし 27 ページ19
Aside。
.
愛も優しさもない、ただ己の欲を満たすためだけに私の体を蠢く手から
逃れようと藻掻けば藻掻くほど乱暴にされることに気付いた時
私は抵抗するのを辞めて、
歯を食いしばってこの拷問が早く終わることをただ願うことしか出来なかった。
自分の体が汚れていく感覚に絶望した。
初めては好きな人と…
なんて、そんな淡い理想。
一瞬で崩れ去る。
＊「あーもしもし？
あの賭け、俺の勝ちな」
ケラケラと楽しそうに電話をしながら
痛みで動けない私を置いて図書室を出て行った後輩。
なんとか体を動かして外のドアノブに休館の札を下げて鍵をかけて、
念入りにその場を元通りにする私は
まるで証拠を隠滅する殺人犯みたいだったと思う。
何事も無かったかのようになった時には
ざわくんとの待ち合わせの時間はとっくに過ぎていて
連絡をしようにも、うまく説明出来る自信がなくて、
取り敢えずガストに向かうしかなかった。
.
楽しそうな大人達が信号待ちをする横断歩道の向こう側に
私を見つけて安心したみたいに息を吐いたざわくんを見つけた時、
心配してくれていたのが彼の額に滲む汗と上下する肩から伝わってきて。
その優しさは汚れた私なんかに向けられて良いものじゃない気がして、
心臓が刃物を突き立てられたみたいに痛かった。
「…ざわくん」
嫌わないで。
虫「Aちゃん…？」
私の体を支える手は、後輩のゴツゴツした荒々しく動くものとは違って
柔らかくてそっと気遣うみたいで
あの時の私には、その優しさに縋るしかなかった。
「…て、ざわく…たすけてぇ…」
さっきまでの恐怖に促されるみたいに涙が溢れて
道の真ん中で、ざわくんにしがみつくみたいにして泣きつく始末。
迷惑がられてもおかしくないのに、ざわくんは嫌な顔ひとつせず
「大丈夫だよ」って私の背中をさすりながら人通りの少ない路地裏まで誘導してくれた。
おんなじ男の子なのにこんなにも違うなんて。
私があの一件で「男の子」という括りでトラウマを持たなかったのは間違いなくざわくんのお陰だ。
しゃくり上げてろくに話せない私を急かすわけでもなく
落ち着くまでずーっと黙って待ってくれた。
「約束破ってごめんなさい…」
虫「ううん、事故にでも遭ってたらどうしようかと思ってたから良かった」
生きててくれただけでいいよって言ってくれた時。
この人なら受け止めてくれるって思えたの。
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サ(プロフ) - わざわざ返信ありがとうございます！かしこまりました！なごみさんの妄想すごく好きです(*_*) (2019年4月1日 0時) (
レス) id: bb7639fd94 (このIDを非表示/違反報告)
なごみ(プロフ) - サさん» お手数おかけ致しますが、本日�イ鮃洪靴靴泙靴燭里任修舛蕕旅気┝爾�らご確認頂けたらと思います！ (2019年4月1日 0時) (レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
サ(プロフ) - パスワードが知りたいです！！！ (2019年3月31日 20時) (レス) id: bb7639fd94 (このIDを非表示/違反報告)
なごみ(プロフ) - ひつじさん» すみません！まだ移行先の準備が整っておらず非公開にしております（ ; ; ） (2019年3月23日 22時) (レス) id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
ひつじ(プロフ) - 早く続きを読みたいですけど、最後の方に小説の続きへがないんです！調べてもでてこない( ；∀；) (2019年3月23日 21時) (レス) id: 1dbee5b6e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：編
| 作成日時：2019年2月7日 23時
