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三人が家に入ったと同時に当たり一面静寂に包まれる。
静かすぎて耳が痛い、なんて表現は使わないだろう。
けれど今回はその言葉に尽きると思えた。
上を見れば少しだけ歪んだ空が視界に入る、と共に家からは三人の気配が途切れ視線を戻す。
昨日、低級の霊を餌にとたらふく与えた時に変な物が誕生してしまったらしい。
これをなんて言ったんだっけ…。
えっと…。
「…む、む…えーっと…」
うーん、と一人腕を組んでしばらく考えて居たら妙な形の虫が目の前を通り過ぎた。
あ!!
思い出した。
「こどく!!蟲の毒だ!!」
スッキリ―と一人笑顔になった途端家が爆発した。
無の感情とは驚きが強いと何も出て来ないと言うか、頭が真っ白になると言うか。
いやね?
無音なのよ、おかげで近隣の人は気付かずに〜なんて思ってたけど瓦礫がすごい。
このままだと四方八方に木材や破片が飛んで大変な事になる。
思考を一瞬で書き換えて被害が出ない様式神を飛ばして破片を集める。
ダイナマイトでも使ったんか、と思わせる程の粉砕。
煙は驚くほど出て居ない。
不可思議な事が起こる中、人が一人私の真横をすごい勢いで通り過ぎた。
「-----!!」
え。
声が聞こえない。
何これ。
悠仁くんがパクパクと口を動かし身振り手振りで説明してくれているんだろうけれど…。
ごめん☆
私読唇術使えない☆
たはーなんて言いながら一生懸命悠仁の口元を見るもサッパリと言った感じでAは謝る。
がっくりと項垂れた悠仁にAは心配になりながらも見守る事に徹している為手は出せない。
そんな中、悠仁は気持ちを持ち直したのか自分の頬を叩くとAに白い歯を見せてまた半壊した家へと走って行った。
気持ちを切り替えたのか、はたまた声が聞こえない事に納得したのか……。
まあ、中では仲良く3人で協力しながらやっているのだろう。
けれど、難点があることをしっかりと受け入れないとね。
声が出ているのかも、声が聞こえないのもどうにかしないと行けない。
それにあの家は“弱く臆病”だから進化を遂げる。
その進化を超えないと出てこれない。
野薔薇ちゃんの釘は当たれば痛い、となると釘を貫通しないほどの硬さ、はたまた柔軟性を持つだろう。
悠仁くんに至っては肉弾戦だが室内は程なくして暗くなるだろう。
最後に恵くん、彼もまた呪霊の気配さえ辿れなくなるだろう。
そうなった時、3人はどう動くのか。
「……最悪な事は避けたいけどね」
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+ちっく(プロフ) - イヤアアアアア!!!またまたコメントありがとうございます!こんな読みづらい小説を読んでくださりありがとうございます(´;ω;`)これからも頑張ってこう、こねくり回して書いていくので!これからも楽しんでいただけると嬉しいです!!応援ありがとうございます!!! (3月28日 0時) (レス) @page35 id: 979058a2f7 (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華@ペア画中 ???,??,??(プロフ) - やっぱりこの作品大好き過ぎます✨✨この作品の大ファンになろうかしら。というかもうなっているような気がするのでファンクラブにでも入りまっする💪🏻ホント!!大ファンです!!応援してます!!!! (3月27日 22時) (レス) id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 七星 麗華@???,??,??さん» ンア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!有難うございます!有難うございます!!これから色んな人と沢山絡めるように沢山執筆いたします!!!!応援有難うございます!(ᐠ ᐛ )ᐟアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ (12月30日 18時) (レス) id: 979058a2f7 (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華@???,??,??(プロフ) - こんな素敵な小説なのになんでこんなにも伸びないんだぁ…………大好きです、この作品!評価とお気に入り失礼します!! (12月30日 8時) (レス) id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:+ちっく | 作成日時:2023年11月29日 6時