1-幻想ノ現実 ページ2
.
『おかけになった電話番号は現在使われ---』
「うっそ!また!?悟のヤツぅぅ!電話番号変えたなら何度も知らせろと……!」
キィィィ!と空港で地団駄を踏む私は周りの視線が突き刺さろうと関係無し。
諦めて携帯の電源を切るとさっさと搭乗口へと向かう。
あーあ、と口の中に残っていた飴を噛み砕いてはため息が出た。
窓越しに見る青いはいつもよりどんよりと暗かった。
.
「あれ、迷子になったわ」
仕方なく1人で東京に来たものの秒で迷ってしまった。
迎えに行きます、とななみんに言われたのに居ないじゃん。
あれ?正反対?
可笑しいなぁ、と駅の案内図を見ていると右ポケットが震える。
画面には【七海建人】の文字。
すぐに電話に出ては居場所を伝えると正反対だと言われた。
だる……とげんなりして指示される方向に歩き出す。
「ななみぃぃん!疲れたぁ……」
「相変わらずの方向音痴ですね」
「くたくたああ……」
「寄りかからないでください」
「ならおんぶしてよ」
「嫌です」
「抱っこは?」
「もっと嫌です」
「お姫様抱っこ!なんちって」
「その頭かち割りますよ?」
「ごめんなさい」
チェ、と左ポケットから棒付きの飴を取り出してはペペロンチーノ味、と書かれたラベルを剥がす。
お腹空いた、とななみんの右腕に腕を絡ませると「近くのファミレスに行きましょう」と淡々と返された。
お肉が良かったけれどまだ昼をすぎた頃のお腹にはキツイかな、とななみんを見上げる。
どうやら私の気持ちが通じたのか「焼肉はキャンセルですよ」と真っ直ぐ前を向いたまま言われてしまい私は空返事。
「はいはい、お肉は夜にしますよーだ」
「ロサンゼルスから出なかったんですか」
「依頼が止まらないの、笑っちゃうよね、おかげで今なら自家用ジェット機買える」
「少しは身だしなみにお金かけてください」
「え?この服ダメ?可愛くない?」
「ハッキリ言ってダサいです」
「マジ?」
白いTシャツには【しめさば】とひらがなで書かれたシンプルな物に黒い皮のジャケット。
もちろん下もジャケットとセットだから皮のテカテカツルツルのズボンなのに……。
日本では通用しないだと……!?
流行ってるからって……まさか流行遅れ!?
いやいや!ちゃんと日本のネット記事をチェックしてたのに……。
「現金を持ち歩くことをおすすめします」
「え?何で?」
「自販機でコーヒーが買えます」
「ななみん銀行行こ」
103人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
+ちっく(プロフ) - イヤアアアアア!!!またまたコメントありがとうございます!こんな読みづらい小説を読んでくださりありがとうございます(´;ω;`)これからも頑張ってこう、こねくり回して書いていくので!これからも楽しんでいただけると嬉しいです!!応援ありがとうございます!!! (3月28日 0時) (レス) @page35 id: 979058a2f7 (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華@ペア画中 ???,??,??(プロフ) - やっぱりこの作品大好き過ぎます✨✨この作品の大ファンになろうかしら。というかもうなっているような気がするのでファンクラブにでも入りまっする💪🏻ホント!!大ファンです!!応援してます!!!! (3月27日 22時) (レス) id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 七星 麗華@???,??,??さん» ンア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!有難うございます!有難うございます!!これから色んな人と沢山絡めるように沢山執筆いたします!!!!応援有難うございます!(ᐠ ᐛ )ᐟアアアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ (12月30日 18時) (レス) id: 979058a2f7 (このIDを非表示/違反報告)
七星 麗華@???,??,??(プロフ) - こんな素敵な小説なのになんでこんなにも伸びないんだぁ…………大好きです、この作品!評価とお気に入り失礼します!! (12月30日 8時) (レス) id: 50853c9852 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:+ちっく | 作成日時:2023年11月29日 6時