【安室透】私はブサイク専門【降谷零】

8-お泊まりですよ ページ8

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どうやら安室さんの話を聞く限りでは私は倒れたらしい。

地震だ、と思っていたのは目眩で倒れたからだそう。

どうりで肩と頭がズキズキ痛む。

部屋まで運ぼうとしたが生憎私のマンションはオートロック式。

部屋番がわからなければ暗証番号もわからない。



「なので僕の家へ連れてきました」

「その笑顔やめて」

「嬉しくて」

「なんでだよ」

「だってAさんが僕の部屋にいるんですよ？」

「何お前、私の事好きなわけ？」

「え！あ！え！………はい…」

「……………………は？」



ベッドで寝ている私の横では正座している安室さん。

顔が赤い。

こちらを見ない。

私はガン見。

嘘だろ……。

このイケメンが？

あー、そう…そういう事…。

だから送って行くとか言ってたわけ。

夜道は危ないってずっと送ろうとしてたわけ。

うん、謎は解けた。



「ありがとう」

「！」

「あ、でも付き合うとかはなし、私イケメン嫌いなの」

「？…どうしてですか？」

「え？顔がいいとモテない？」

「めっちゃモテます」

「くたばれ」



笑顔でモテます、と言い切ったこの29歳童顔を殴りたくなった。

ピキキとこめかみに青筋がたったと同時に頭痛が小さく響く。

ああ、なんだこれ。

まるでどっかのカッ---



「カップルみたいですよね…」

「は？」

「風邪の彼女を看病する彼氏…みたいな…」

「照れんなよ」

「無理ですよ」

「おい真顔」



これが私も安室さんのことが！ってなってたらもっと恋愛話に発展するんだろうけど…。

私はもうイケメンとかこりごりなので聞かないし、話さない。

この男も29となれば遊んでるんだろう。

私より可愛い子が迫ってくればそっちにいくだろうし、キープだとか都合のいい女にでもするんだろう。

ああ、頭痛い。

気分も悪い…。

すごく、泣きたい。









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「え！Aさん！泣いてるんですか！？」

「黙ってて頭に響く」

「頭と肩痛みますか！？」

「だからって小声ってどういう案件」

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