11 ページ11
.
早く家に帰りたいのに何故治らないのだ。
いや、熱は無いのだが関節が痛む。
小学校以来の出来事に悲しくなってしまう。
それに一刻も早くここから去りたい。
「Aさん体拭いてあげますね！さぁ！着替えましょう！」
もう一度言う。
即刻帰りたい！！！！！
「いや、1人で出来ますから出てってください」
「関節…痛むんですよね…？」
「なにその絶望したようなショックのような顔は」
「治ったんなら…僕はいりませんよね…でしゃばってすみませんでした…タオルです…」
「おう、兄ちゃん、言葉と行動が一致しとらへんぞ？ワレェ」
はい、と渡されたタオルを受け取ろうとするにもがっちりと掴まれたタオル。
おかしいなー？手から離れないぞー？
ぐいぐい強くタオルを引っ張るが一向にタオルを離さない目の前の男。
安室透！！！
悲しそうに横を向きながら少し悔しそうに「僕が…！」とごちる男にAの目がカッ！と開く。
離せよおい、と挑発的に言うが安室はまた「僕が…！」と同じセリフを口にした。
「……安室さん」
「はい」
「……目隠しをしてくれるなら頼みます」
「本当ですか！！」
「このままだと血圧上がりすぎて脳みそ弾けそうなので」
あんなに悔しそうにしていたお前はどこだ。
名前を呼んだ瞬間真顔でこちらへと顔を向ける安室にAはこれでもかと言うほど変顔で怒りをあらわにした。
それでもじっとAを見つめながら話を聞く男。
安室透！！！
「これでいいですか？」
「こうだろ」
「頭が締め付けられます」
「タオルの上にベルト巻いてるからな、ずり落ちたらもともこうもないし」
「わかりました…」
なんでこいつちょっと嬉しそうなの？
気持ち悪い。
口元が緩くなっているのかすぐにへにゃりと形が崩れる唇。
なんだよ…こいつ…。
警戒しながらも服を脱ぎ返事をすると安室は手探りだがタオルを再度お湯につけて絞る。
Aが腕を差し出すと優しく手から腕、二の腕を拭いていく。
ついどこぞのおっさんのようにふぃ〜と言う声が出たがAは気にせず何度も声を漏らした。
安室は「気持ちいいですか？」と聞いては軽くマッサージをAに施す。
最高やんけ兄ちゃん。
思った言葉を胸にしまい込んでたまに褒める。
絶対言ったら調子に乗るからな、こいつ。
.
「あー…スッキリ…ありがとう」
「いえ、こちらこそご馳走でした」
「おい、なぜタオルを袋に入れる」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1658人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
+ちっく(プロフ) - ぬこぬこさん» コメントありがとうございます(*´ω`*)いくら有名な探偵でもちょっとのお色気はお約束なので安室さんにも織り込んでみました(･∀･)楽しく見て頂けるようにと投稿しているのでそのように言ってくるととても嬉しい限りです(*´ω`*)コメントありがとうございます！！ (2019年3月10日 1時) (
レス) id: 0aa7522e6f (このIDを非表示/違反報告)
ぬこぬこ(プロフ) - 安室さんが冷静な目で谷間ガン見してるの想像したら腹痛いwww (2019年3月9日 13時) (レス) id: a359276646 (このIDを非表示/違反報告)
+ちっく(プロフ) - 明里香さん» ありがとうございます！！誤字脱字の指摘本当に感謝致します(´；ω；`)読んでいる方にもちゃんと理解して貰えるように誤字脱字を少なくしていきます！(；ω；´）読んで下さりありがとうございます！ (2018年7月15日 10時) (レス) id: 6cb750888f (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 39話に誤字がありました。「飲んだいた」ではなく、「飲んでいた」です。 (2018年7月15日 0時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
明里香(プロフ) - 1話に誤字がありました。「楽しうな」ではなく、「楽しそうな」です。 (2018年7月14日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：+ちっく | 作成日時：2018年7月9日 17時
