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「…あべー、いるー？」
ぴーんぽーんと呑気に鳴るインターホンとは裏腹に、
俺の鼓動は激しくなるばかり。
何度鳴らしても、家の中からは物音一つない。
ここまで来たら流石に最悪の事態まで頭をよぎって、
マネージャーから借りた鍵で開ける手が震えた。
「阿部ちゃんー？入るよー？」
やっとの思いで鍵を開け、部屋に入るも部屋は真っ暗。
ただ、なんだかいつもと違う匂い。
「…っ、まってふっか、あれ、」
照の指差す方を見ると、
ラグの上に倒れ、破片が飛び散るワインのボトル。
真っ白なラグが葡萄の色に染まっていた。
「あいつ、酒飲んだのか」
慌てて部屋を飛び出す。
暗闇の中、ほんのりと光が漏れるトイレ、
ドアを開けると阿部ちゃんが力無く横たわっていた。
「阿部ちゃん！！阿部ちゃんわかる！？ひかる！！」
「なに、どうした、阿部！？」
どくん、と心臓が音を立てる。
何度声をかけても肩を叩いてもぴくりとも動かない彼の姿に、一瞬で全身に鳥肌がたった。
「とりあえず運ぼう。ふっか寝室わかるな？」
「ん、こっち」
照が軽々と抱えて、俺が案内する寝室へと連れて行く。
いつもは綺麗に整えられているベッドはぐちゃぐちゃのまんまだった。
そんなベッドを見てたら昨夜の彼の様子が目の奥に浮かんできて、ぎゅっと目を瞑る。
彼は昨夜ひとりで泣いていたのかもしれない。
大人になっても、孤独に耐えられなくなる夜はある。
きっと、彼にとって昨日がそれだった。
目の前で苦しそうな顔をしながら眠る阿部ちゃんの不安が
少しでも軽くなるように、
小さい頃母親がしてくれたように、
彼の努力の賜物の綺麗な髪を何度も撫で続けた。
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苺(プロフ) - リクエストで佐久間君が痔になってでも黙ってて悪化して酷くなり痛くて泣いてしまってばれ病院に連れて行かれ診察したらすぐ手術をしなくては行けなくて酷くなった事で麻酔が効かなくて阿部ちゃんと岩本君に手を繋いでもらって泣いて騒いでしてもらう話 (9月6日 16時) (
レス) @page6 id: 6da2fe3136 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：乃偉 | 作成日時：2023年8月28日 0時
