1月9日 ページ10
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パチっ
と漫画のような効果音がつきそうなほど勢いよく開いた目に真っ先に飛び込んできたのは、
うわあああっと飛び跳ねて尻餅をついた、烏野1年の山口忠。
『 ん〜…おはよう、今日は忠かぁ。』
「 おおお、おは、おはようございますっ!!!
す、スガさんと田中さんが言ってたこと、ほんとだったんだあ… 」
どうやら忠は、わたしとこのゲームのことを、すでに経験済みのスガさんと田中に聞いてたらしい。
みんな驚いてそうだなぁ、なんて苦笑いしてたら、パシャっとカメラのシャッター音。
『 え、今撮った? 』
「 いやあの、Aさんのことツッキーに言ったら、写真送ってって言うから… 」
『 いやなんだそれ!! 』
忠から携帯を奪い取ると、わたしの横顔の写真が。
なんかつまんない。
せっかくなら、蛍が驚きそうな写真を送りつけてやりたい。
勝手に携帯のカメラを内カメラに変えて、忠を手招きすると、遠慮がちにわたしの隣に並ぶ。でも遠い!
もう少し寄ろうと腰をあげると、バランスを崩して忠の方へ倒れ込んでしまった。
そのまま、あぐらをかいた忠の膝の上に座る形に。
カシャッ
『 ぅわっ、ごめん忠! 』
「 僕は大丈夫ですけど、写真… 」
シャッター音が聞こえなかったわたしが画面を見てみると、写ってるのはわたし足元で、忠の膝の上にいるのが一目瞭然。
また、わたしが倒れた時に手をついたのが床に置かれた忠の手の上で、それも見事に写ってる。
『 ……さ、さすがにこれは… 』
「 ですね… 」
とは言っても、驚く蛍の顔が見たいっていうのも本音。
わたしは忠の許可を得ずに、送信ボタンを押した。
「 え、送ったんですか!? 」
忠の膝の上に座ったまま振り返って、だめだった?と聞くと、なぜか赤面して俯く忠。
かと思えば、Aさん、ちょっと前向いてください、って言われて素直に前を向くと、
『 …ちょっ、え、』
わたしの首元に顔を埋めて、大きく息を吸い始めた。
そして、バッて顔を上げて一言。
「 ツッキーの匂いと同じです! 」
『 …は? 』
「 ツッキーの匂いにそっくりなんですよ、Aさんの匂い。落ち着くなぁ。」
いや、落ち着くなぁ、じゃないし。
わたしのドキドキ返してよ、この天然タラシ!!!
( 蛍、さっきの写真、部のLINEに貼ってる! )
( え、田中さんに殺される…! )
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ゆい(プロフ) - 青根君が可愛いですね! 出来れば続きやってくれると嬉しいです! (2017年9月23日 0時) (レス) id: 1646d8f82a (このIDを非表示/違反報告)
優 - このシリーズ終わってしまったんですか?少しさみしいです (2016年9月25日 15時) (レス) id: f0cf81456a (このIDを非表示/違反報告)
ぴよにゃん - うぇい。←分かりにくいがテンソンが上がってます。ウェイ。 (2016年4月10日 11時) (レス) id: 14134d9d4a (このIDを非表示/違反報告)
まりもクン。(プロフ) - 涙さん» ありがとうございます!!(;_;)頑張ります!! (2016年4月1日 19時) (レス) id: adc226b4ad (このIDを非表示/違反報告)
涙 - とても面白いです!!何コレ俺得!!みたいな感じで読んでましたwww更新応援してます!!頑張ってください^^ (2016年4月1日 17時) (レス) id: 6d9df2787f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まりもクン。 | 作成日時:2016年3月13日 3時