悪魔の秘密と恋と嘘2【桃】

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『とても綺麗ですよ』


「…ありがとうございます」



…あれから数年が経った。


事件が事故か、私が口を噤んだせいで
警察の人をかなり翻弄させてしまったけど、結局は一瀬さんの自首で事態は終息した。

奇跡的に後遺症も残らず、少し足に違和感が残っただけで生活に支障をきたすものは何もない。

望も無事に大学を卒業して、小瀧工務店を継ぐべく毎日仕事を頑張っている。


…そして今、私は大きなドレッサー前に立っている。


普段し慣れないメイクに、着慣れないドレス。







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望「……わ、めちゃくちゃ綺麗」


「…望」



そう。

私たちは、今日結婚する。



『それでは、式まであと少しだけお時間がありますのでゆっくり休んでください』



ウエディングプランナーの人がそう言って、
部屋から出ていくと、二人きりになった。



望「めっ………っちゃ似合ってる！！」


「…あ、ありがとう」



キラキラした目で見つめる望も
いつもの望とは雰囲気が違って何倍もかっこいい。

見とれていると、「ん？」って首を傾げる望。

私はふい、と目を逸らし



「……望も、かっこいいよ…」



と呟いた。



望「…！もー！可愛いこと言わんとって」



ちゅーしたいのに口紅取れるからできん！
と望は口を膨らます。

その姿が大学生時代の望から全然変わってなくて思わず笑っちゃった(笑)


望は何がおもろいん！ってまた口を膨らましてる。



「……結婚するんやね、私たち」


望「…うん、色々あったなぁ……」


「…これからもあると思うけどね」


望「セッ〇スレスとか…セ〇クスレスとか…」


「それしか頭にないの？」


望「それは辛いもん」



やっぱり望はあれから変わってない(笑)







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