【d!】可惜夜と朝顔【ut】 (ページ8)

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Episode.6 ページ8

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知らないところで昼ドラ並にドロドロした恋愛沙汰が起きていたとは。余りにも引いた目で見ている私を気にする様子もなく、鬱島はフハッと笑った。

「いやまぁ、確かに人の彼女に手出したり最大4股してたことは認めるわ。やけど流石にセフレ2桁はある訳ないやろ笑」

「認めるのかよ！」と突っ込みそうになったが何とか耐えた。悪い噂を流されているのに、目の前で呑気そうに笑っているこの男は一体何者なんだろう。

「弁解とかする気ないの？」
「ないで。元々女好きってことは知れ渡ってたしな。今更訂正してもって感じやし。根も葉もない噂信じる馬鹿に時間使いたないし」

「葉くらいはあるんじゃ･･･」とまた突っ込みそうになったがしっかり耐えた。しかし意外だった。校内で偶に見かける時は、いつも笑顔で腕を組む女の子達に愛想を振りまいていたのに。こんな嘲笑を浮かべて見下したような物言いをする彼を初めて見るのは、きっと私だけじゃないはず。きっと普段からこんな性格ではないよね･･･？

私が横で何も言えないでいると、鬱島は急に此方を見て初の笑みを浮かべた。

「なんちゃって♡嘘やで、弁解しようとしたけど無理やってんなぁ〜」
「そ、そう･･･」

女の子達といた時の笑みだ。胡散臭い、腹の底が見えない愛想笑い。元々近くなかった心の距離が、更に開いたような気がした。