80ページ"※" ページ31
エレンside
チクショウ…チクショウ……！！
暗闇の中を、落ちていく。巨人の胃袋の中へ。
ちぎれた左腕が激痛を訴える。しかし、そんなことも気にならないくらい、俺は苛ついていた。
自分の無力さ、そして、いつも突然現れて全てを奪っていく巨人共に。
悔しかった。
「う…ああああ……！？」
落ちていった先には、地獄のような光景が広がっていた。
周りに、沢山のﾀﾋ体が浮いていた。どれも身体の一部が欠損しており、中にはもう、溶けて原型を留めていないものもあった。
「……っ、こんな…………」
こんなはずじゃなかった。
俺は、この５年で強くなったはずだった。もう５年前とは違う、と思っていた。そう信じていた。
必死に訓練した…必死に考えた。こいつらに勝つために、こいつらから奪われないために……。でも、これじゃあ─────
「お母さん…熱い……熱いよ…」
俺の後ろにいた女の兵士が、そう呻きながらブクブクと胃液の中に沈んでいった。
「〜〜〜っっ！！」
どうしてこうなる…どうして俺たちは奪われる……。命も…、夢も……。
涙が溢れた。
いつだってこの世界は残酷だ。理不尽で不条理なことで溢れている。
…チクショウ、チクショウチクショウチクショウチクショウチクショウチクショウチクショウチクショウ！！
「あ、諦めて…たまるか…駆逐してやる…！！」
何があっても。何が起ころうとも。
「この世から…一匹残らず……俺が…この手で………！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 82人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
青玉(プロフ) - ありがとうございます！とても嬉しいです…励みになります！！ (2020年10月4日 20時) (
レス) id: 3682bdf005 (このIDを非表示/違反報告)
亜星可也(プロフ) - 久しぶりの更新お疲れ様です!!!やっぱりいつ見ても面白いです……これからも更新楽しみにさせて頂きます！ (2020年9月23日 9時) (レス) id: 430d859c05 (このIDを非表示/違反報告)
青玉(プロフ) - こちらこそ！いつも応援ありがとうございます。すごく嬉しいです (2020年9月1日 23時) (レス) id: 3682bdf005 (このIDを非表示/違反報告)
亜星可也(プロフ) - 好き……更新ご苦労さまです本当有難う御座います!!! (2020年8月27日 2時) (レス) id: 430d859c05 (このIDを非表示/違反報告)
青玉(プロフ) - えぇ！？体調は大丈夫ですか？そんな大変な時にも関わらず心配してくださってありがとうございます。可也さんも無理をしないようにゆっくり休んでくださいね！ (2020年8月16日 20時) (レス) id: 3682bdf005 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青玉 | 作成日時：2020年3月11日 9時
