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(伊沢視点)




「今日も始まりました、東大王〜!!!」

そんな掛け声とともに収録が始まる。





今日は東大王の収録日だ。

今回は、いくつかの大学が3人1組になって戦うチーム戦形式で、別のクイズ番組やクイズ大会で見知った顔も幾人か見受けられる。

(警戒しないといけないのは…………京大の大将格と、阪大の副将格と……あとは知らない奴の力量次第か?……あれ?)


こういった場で女子が出てくることは稀なので、早稲田の副将格に女子がいる事に驚く。


(でも、全員叩き潰すまで。)


そう気合を入れ直し、問題に挑んでいった。









最終戦は激戦を極めたが、無事に東大チームが勝利を収めて収録は終了した。

「今回ギリギリでしたね…。」

「俺らもまだまだ研鑽が必要だなー。」


そんな話をしながら楽屋で帰り支度をしていると、なにか引っ掛かるものを感じた。

(そういえば、あの女子、どこかで………?)



「なぁ、早稲田にいた女子ってどこかで見たことある?」

ふと思いついた時には口からそんな言葉が漏れていて、自分でも驚いた。

「いや、見たことないですけど…………。伊沢さんが女子に興味持つなんて珍しいですね。」

「いや水上は俺の事をなんだと思ってるんだよ!普通の男だぞ?」

「えっそうだったんですか?」

そんな軽いやり取りをしながら記憶を漁っていると、ぴんと来るものがあった。

「……………………あっ!!」


(そうだ、早稲田の学祭にいたあの子だ。)


「悪い、用事思い出したから先帰るわ!!!」


思い出したらいてもたってもいられず、2人にそう叫びなから早稲田の楽屋に向かって走り始めてしまった。



(もういない……帰っちゃったか?一か八か、玄関まで…………!)


早稲田の楽屋のドアを叩くも返答はなく、中にはもうあの子はいなかった。

そこから玄関までは遠く、息を切らしながら館内を爆走してようやくあの子を見つけることができた。








「…ねぇ!そこの君!…………早稲田の………清水さん!!」




気づいた時には声を掛けていた。

彼女がこちらを振り返るとき、妙に時間がゆっくり流れるようだった。






くりっとした、黒く丸い瞳、少し釣り上がった猫目、さらっと流れる艶やかな黒髪。






(可愛い………………。)



俺は見惚れてしまったが、すぐに我に返って話し始める。


「えっと………今日はお疲れ様!良かったら、なんだけど連絡先交換しない?…………みんなも是非!」

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設定タグ:伊沢拓司 , QuizKnock , 東大王   
作品ジャンル:恋愛
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ぴの - 伊沢さんが大好きで読み始めました。キュンキュンします!続き待ってます! (2018年11月30日 2時) (レス) id: a8459cfa7b (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - えたさん» ありがとうございます〜!!励みになります! (2018年11月24日 15時) (レス) id: b35afa0062 (このIDを非表示/違反報告)
えた(プロフ) - はじめまして〜!続きがすごく気になります…!更新頑張ってください!! (2018年11月24日 12時) (レス) id: 9d6349b3fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海月@初心者 | 作成日時:2018年11月23日 16時

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