いちごたちと転校生3【すとぷり】

呼び出された理由 ページ19

そんな私が密かにドキッとしてることなんて知らないで、るぅとくんは､これ可愛いですね、なんて死んだ顔で言うから、もうどうすればいいのか分からなくなっていた

すると、救世主かのように、奥から安心するような声が聞こえた

｢ですから…Aちゃんはこっちです！｣

え、なんのお話ですか？
と思い、声の聞こえる方に行くと

まぁ、予想通り､なーくんとスーツが似合う女性の方がいました､そしてなーくんは、なんかめっちゃ雑誌の中のドレスを指さしていた

｢いや、ですからあの…こちらの方がよろしいかと…｣

｢いいや！紫です！絶対に！｣

と、念を押していた､いや、何の話だよ、本人なしに

｢はい…かしこまりました…｣

と、相手の女性は参りましたのポーズをした

｢勝った！勝ったよ！Aちゃん！！｣

『いや、何がですか？』

｢Aちゃんの､ウェディングドレス！｣

ウェディングドレス…？ウェディングドレス…
え、ウェディングドレス？

『え、なんでですか？』

｢そりゃあ、さとみくんを助けたいんでしょ？だったら、自分で体張らないと！｣

『いやいやいやいや、言ったけども！体張るって表現なんですか！？嫌です！私嫌です！』

｢大丈夫､ジェルくんいるから｣

『余計心配なんですけど！』

｢え、心外なんやけど｣

と、奥からタキシード姿で出てきた､ジェル先輩が
紫色の､タキシードで
あぁ…あれ､なーくんチョイスだなぁ、と1発で分かった

｢見て、かっこよくない？｣

『ごめんなさい、色のせいで全然』

｢な！！なーくん、紫ダメゆーたやん！この俺でさえの輝きも吸収するんやで！｣

『ジェル先輩の輝きとかくすんでそう…』

｢汚れてそう｣

｢僕とは違う汚れですよね｣

｢いや､酷ない！？｣

みんなで、ジェル先輩をいじっていると、奥から女性が紫色のドレスを持ってきて

｢こちらです｣

｢おー、綺麗じゃん！早く！早く！Aちゃん着て！｣

『いや、なんで本人より楽しそうなんですか…』

と、渋々受け取り、ちゃんとした着付けさんに、着替えさせられた

自分の姿を鏡で見ると

『(似合わねぇ…)』

大体、自分はパープルは似合わないの…ピンクが似合うの…髪色的な問題でさ
あまりの自信のなさに

『似合わないですよね…私出るのやめようかなぁ…』

と、着付さんに問いかけると

｢いやいや、似合ってますよ！｣

『いや、いいんですよ…お世辞は…あはは』

｢大丈夫ですよ、私は好きです｣

え、イケメン結婚しよ

褒め殺し→←絶好調

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