いちごたちと転校生2【すとぷり】

泣く ページ7

｢違う…違うの…ほんとに…ぐすっ｣

『ど、どうしたの…？』

私、今まで人を泣かしたことがないので、対処法が分からない！声をかけるべきなの？背中さするべき？そっとすべき？

｢ぐすっ…｣

あぁぁぁぁ！もう！
私は、椅子をさとみくんの隣において、座った
隣にいるだけでも、違うでしょ？ね？

｢ひっく……｣


あれから、5分くらい？体内時計だから分かんないけど､いまだに収まる気がなくて、なんかいない方がいい気がして、私が立とうとすると

グイッ

『わっ』

スカートを引っ張られた
きゃん、えっちぃ(棒)

まぁ、犯人は隣の人しかいないわけで、逆に隣の人じゃなきゃ怖いよね、何幽霊？

｢いかないで…ぐすっ｣

『べ、別にどっか行こうとしてる訳じゃなくて…1人の方がいいのかなって』

｢隣がいい｣

『わ、分かった』

もう完全に泣いてる子供をあやしてるお母さんの気分。まだ、泣いてる理由もわかんないし…


その数分後､さとみくんはようやく泣き止み、息が整えられたところで、私は聞いてみた

『あの…大丈夫…？』

｢うん…｣

『詳しくは聞かないけどさ…なんかあったら言っていいからね…？』

｢ありがと｣

そこで、さとみくんは、1人俯きながら帰って行った

うん、皆言いたいことは分かるよ、泣いた理由聞けよって話だよな
でも、聞けないじゃん！シリアスくっそ苦手なの！今まで、笑いの環境でしか生きてこなかったからさ！
環境に適応できてないの！

うわ、明日どうしよう…この沈黙が流れたら私死ぬ可能性あるよ？
うん、原因がわからない以上、私が原因の可能性もあるからね？
ていうか、それが9割だよね
人間関係って難しい…

私はそのまま悩みながら出ていった
そしたら

｢あ｣

『ん？あ、』

前ぶつかった､赤い髪の子に出会った

｢あ、あの！こ、こ、この前はすみませんでした！｣

と、勢いよく頭を下げてきた

『あ、別にいいよ､だから顔上げて』

｢あ、ありがとございます！｣

可愛い
可愛い(２回目)

｢あ、俺そろそろ行かなきゃ！あ、その前に！｣

『ん？』

｢あの、お名前を！｣

『あ、雨宮Aです』

｢Aさん…！俺、莉犬っていいます！よろしくお願いします！｣

『うん、よろしくね』

可愛いし元気で思わずこっちも笑顔で返したら

｢…！！！｣

と、前みたいに顔真っ赤な莉犬くんがいた

『莉犬くん？かお、まっ』

｢な、なんでもないので！だ、大丈夫です！そ、それではー！｣

また逃げられた

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